脳波や脳機能の測定で、客観的に「おとなの発達障害」を診断しようという試み
光文社新書編集部の三宅です。『おとなの発達障害 診断・治療・支援の最前線』第3章冒頭部分を公開します。本章のざっくりとした内容は次のようになります。
成人期発達障害の診断も、小児期・思春期と同様に、症状に基づく「操作的診断基準」によって診断します。厳密に発達生育歴を聴取して症状の有無を診るのですが、成人では小児期の発達特性を直接観察できないため、情報量が少なく信頼性に欠けることが往々にしてあります。そこで当院では、神経心理学的検査や脳波、頭部MRIなど、一般診療所でも利用