香月泰男、イサム・ノグチ、北大路魯山人、柳宗理、ガウディ……etc.|「芸術風土記」エッセイ
古里は遠きにありて……田舎の小都会や地方の辺境の町にへばりついて生涯生きておられるかも知れないし(それが案外、いっこう暗澹たるものでなく、気楽で快活愉快面白可笑しさ満載ということも多々あるだろう)、そういうのが嫌で、躍起跳梁して憧れの大都会でご活躍しておられるかも知れない。
いずれにしてもこの小著を読む旅にあたって、もう一冊絶好の本を抱えて歩かれたらいかがかと思う本がある。
出だしはこうだ。
昭和の大流行作家・林芙美子の『放浪記』。
この一書で昭和の文壇に殴り込んで大