『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)伊藤 亜紗 著
自分以外の生きもののその生全体のあり方を理解することは、想像の中でその生きものに「変身」してみる」ことなしにはできません。
自分と完全に一致する存在はこの世にいる筈もなく、つまり自分が自分であるためには必ず他者と異なる部分がなくてはならない。
違いこそがこの世界の全てであるはずなのに、私はつい自分との共通点ばかり探してしまい、異なる部分への理解は怠りがちである。と言うか、どう理解して良いのか実際よく分かっていない。
例えば、白杖や盲導犬と共に歩いている人とすれ違っ