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小川さやかさんが、河合隼雄学芸賞、大宅壮一ノンフィクション賞の二冠達成!

光文社新書編集部の三宅です。

『チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学』(小川さやか著)が、河合隼雄学芸賞、大宅壮一ノンフィクション賞をW受賞するという快挙を成し遂げました。

香港のチョンキンマンションを舞台に、タンザニアとの貿易を仲介するカラマに密着した参与観察は、この複雑な時代を生き抜くある種の知恵を我々に授けてくれます。ただ、知恵と言っても、あまりにもハイコンテクストすぎて、簡単に真似できるものではありません(そのハイコンテクストな部分を読み解いていく小川さんの手腕が素晴らしい!)。また、カラマを含めた周辺の人々の営みは、極めて微妙なバランスの上に成り立ち、ある種の動的平衡状態にあるようです。

……などとやや小難しく書いてみましたが、単純に読んで面白い、最高の読書体験を味わえるのが本書の最大の魅力です。面白いだけでなく、誰が読んでも何かしら得るものがあると思いますので、ぜひお手に取ってみてください。

光文社新書の読者の皆さんには、小川さんは『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』でお馴染みですね。こちらもたいへん面白い一冊ですので、この機会にぜひ。チョンキンマンションの話も出てきます。

今回の記事では、担当者が潜入(?)した二つの賞の受賞式・贈呈式の模様をお送りします。

河合隼雄学芸賞の受賞式は7月某日に京都で行われました。例年の立食のパーティではなく、人数を絞っての着席の会でした。

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受賞のスピーチをする小川さん(撮影:三野)。

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審査員、主催の方々と(撮影:三野)。

大宅壮一ノンフィクション賞は、8月某日に贈呈式のみ執り行われました。例年、受賞式は大会場で大勢の人で賑わいますが、今年は関係者のみの少人数の会でした。

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会場は文藝春秋本社内です(撮影:三宅)。

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待機する小川さん。マスク着用で、正面にはアクリル板が(撮影:三宅)。

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小川さん、喜びのスピーチ(撮影:三野)。

ということで、簡単ではありますが、両賞の受賞式・贈呈式の模様をレポートしました。

例年のように大々的にお祝いできないのは残念でしたが、アットホームで、喜びにあふれた素晴らしい会でした。

ちなみに小川さんは『都市を生き抜くための狡知 タンザニアの零細商人マチンガの民族誌』でサントリー学芸賞も受賞されています。すごいですね。

ますますのご活躍を期待しております!




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