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霧雨に打たれ、『科学的に正しい子育て』について考えて、「はじめに」を公開します!


今朝も霧雨の中、チャリンコで二人の息子を保育園に送り届けてきた光文社新書編集部の樋口です。なんで送りの10分間限定で雨降るのかな。ピンポイントで。あと、体は冷えてますが、唇は紫じゃありません。どうでもいいんだ、そんなことは。

さてさて!
早い書店さんでは、今日の夕刻くらいから、光文社新書の新刊が並ぶはずです。ぼくの担当書としては、医師の森田麻里子さんに、

東大医学部卒ママ医師が伝える 科学的に正しい子育て

という本をお書きいただきました。


今日はこの『科学的に正しい子育て』の「はじめに」を公開します。
その前に、ちょっとした編集後記的なことも綴ってみました。
よかったらお読みください。早く「はじめに」を読みたい方は、スクロールで一気に下までGO!(もしくは↓の目次をクリック!!)

ちょっとした編集後記

ぼくの個人的なエピソードになっちゃうんですが、子どもが生まれてしばらくして、外出していた妻がしょんぼりして帰ってきたことがありました。

乳腺炎っぽい症状で、なんとなく近くにある母乳育児について相談できる施設に行ってみたところ、「食事はこうしなくてはならない!」「授乳中にこういうものは絶対食べちゃダメ!」などといった、かなり厳しい「アドバイス」を頂戴したようでした。
ちょっと新生児を抱える身では堪えそうな伝え方でもあったようです……(あ、もちろん相性もあったと思います)。

そもそも、食事の内容が乳腺炎に影響する医学的根拠は今のところないのですが、子育てにはこのような悪意のない「思い込み」が多数存在しています。
これについては、山口慎太郎先生も『「家族の幸せ」の経済学』で繰り返し主張されてきたことです。

同じことが医学的な分野でもよく見受けられます。たとえば、

「お餅や洋食を食べすぎると乳腺炎になる」
「母乳の栄養はパーフェクトである」
「子どもが風邪っぽいときはすぐに市販薬を飲ませる」
「体罰もやむを得ないときがある」
「ワクチンの同時接種は赤ちゃんに大きな負担をかける」

といったものです。
森田さんは、世界の医学論文170本を徹底リサーチし、これらがすべて根拠のないものだということを明らかにします。

では、「正しい子育て」とはなにか? 
詳しくは本書を開いていただきたいのですが、森田さんは「科学的に正しい」といってもすべての子どもたちに当てはまる正解はない、とお書きになります。

子どものために、なにをしてあげればよいのか――。
ぼくもそうですが、親として、このことを考えない方はいないと思います。

そのために、できるだけエビデンスのある情報を提示して、まずはママ・パパが元気に過ごせることを考える。そして、「何をしなくてよいのか」「どんなことなら無理なく取り入れられそうか」を考える。
まずそこからはじめてみては、というのが森田さんのスタンスです。

すべての原稿が揃ってから、この森田さんの基本姿勢が書かれた「はじめに」の原稿をいただきました(本の冒頭にある「はじめに」って、たいてい一番最後に書いていただくことが多いのです)。
拝読して、その素晴らしい内容に感動しました。
子育てで日々バタバタの私たちの支えになるような、やさしくあたたかい文章ですが、これは森田さんの「宣言文」であり「マニフェスト」でもあると思いました。

今日はこのnoteで、森田さんのお書きになった「はじめに」を公開させていただきます。
また、明日から森田麻里子さんのインタビューを3日にわたって公開する予定です。
よろしければ、どちらもぜひぜひお読みください。

「これ以上、無理に頑張る必要はない」
「思い込みで必要のない努力もする必要もない」
そのために、この『科学的に正しい子育て』は書かれました。
書店でお見かけの際は、ぜひ手にとっていただけると幸いです。

この本、個人的には「じいじ」「ばあば」世代の方にも届く一冊だと思います。自身の常識がどのように変わっているのか、かわいいお孫さんを想像しながらお読みいただくのも楽しいかもしれません。

どうぞよろしくお願いいたします。

※写真は、新書編集部のnote担当、田頭くんが撮影してくれた書影です。ライカ沼にどっぷり浸かっているだけあって、雰囲気ある一枚ですね(笑)。

↓「はじめに」はこちらから↓

はじめに1

はじめに2

はじめに3

はじめに4

はじめに5

はじめに6

はじめに7

はじめに8


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