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#勝手に社内リレーPLAYBACK vol.32

光文社新書のTwitterで月〜金につぶやいている「#勝手に社内リレー」を厳選プレイバックしていくこちらの連載。光文社古典新訳文庫のツイートを受け、光文社新書が「勝手に」ひもづけて、あるいはこじつけて既刊本をご紹介していきます! 担当・田頭の「勝手な」ふり返り付き。

『秘書綺譚』→『漢和辞典の謎』

担当の自己採点★★★★ 澁澤龍彦をちゃんと旧字で表記するなら、小栗虫太郎も「蟲太郎」としたほうが作品世界とリンクしていいように思うのですが、こういうのは表意文字だからこその感覚ですよね。漢字の字自体に対するフェティッシュな感性をつづった文章としては、松浦寿輝さんが「冬」という字について美しい文章を書いていますので、ぜひご一読を(「点の滴り」『松浦寿輝詩集』思潮社、所収)。


『ガリレオの生涯』→『99・9%は仮説』

担当の自己採点★★★★ キリスト教の異端審問について書かれた本はどれも恐ろしすぎて、読んでいるとちょっと体感温度が下がる気がします。ガリレオ、本当にすごい人です。


『オペラ座の怪人』→『字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ』

担当の自己採点★★★ 洋画の邦題のつけ方って奥が深いですよね。原題を尊重しつつも、日本人によりわかりやすくテーマを伝えるためから商業的な理由にいたるまで、もろもろのバランスを考えながら生まれるタイトルは翻訳文化の粋って感じがします。個人的なお気に入りは『扉をたたく人』(原題:The Visitor)。


『フランス革命の省察』→『名画で読み解く  ブルボン王朝12の物語』

担当の自己採点★★★★ このバークの大作に徹底批判を加えたのがトマス・ペインの『人間の権利』なんですが、残念ながら今は品切れ中。岩波文庫さん、復刊をお願いします。あるいは古典新訳文庫で新訳を! 反駁のレトリックが多彩で、昨今の「論破」とはまた違った趣きです。


『狂気の愛』→『20世紀絵画』

担当の自己採点★★★★ ドストエフスキーとかシェイクスピアといった王道をしっかり押さえつつ、さらっとアンドレ・ブルトンなんかをラインナップに入れちゃうのが、(自社で手前味噌ながら)古典新訳文庫ならではの魅力だと思うんですよねー。毎日遅い時間までお疲れさまです。



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