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2020年代初の日本一へ ゴジキが巨人目線で語る日本シリーズの展望(前編)

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を徹底分析。
今回は日本シリーズ開幕直前特集!圧倒的な戦力を誇るソフトバンクホークスに対して、昨年屈辱の4連敗を喫したジャイアンツはどのように戦えばよいのでしょうか?鍵はやはり、"あの選手"になりそうです。

戦力では12球団随一のソフトバンクが上回る

2020年代最初の日本シリーズ。セリーグを2連覇した巨人軍と相まみえるのは、シーズン後半から圧倒的な強さを各球団に見せつけ、4年連続で日本シリーズ進出を決めたソフトバンクホークスだ。この対戦カードは昨年と同様で、2年連続になる。

ソフトバンクはシーズン後半から持ち前の勝負強さを見せつけてきた。そしてロッテとのクライマックスシリーズでもここ一番での強さを発揮し、短期決戦の戦い慣れた試合運びでスコア以上に相手を圧倒した。

初戦はエースの千賀滉大が序盤に失点しながらも、試合を作り終盤に逆転をして勝利。さらに2戦目も東浜巨が初回に3点を許すも、中村晃が持ち前のコンタクト力と状況に応じた打撃をして2本塁打の活躍を見せて、またもや逆転勝利。ストレートで日本シリーズ進出を決めた。

昨シーズンの日本シリーズでは、今シーズン最優秀防御率、最多勝、最多奪三振の投手三冠に輝いたエース千賀滉大、12勝をあげて昨年新人王に輝いた高橋礼、バンデンハーク、経験豊富のベテラン和田毅を先発に起用して4タテした。今年は、順当にいけばクライマックスシリーズと同様に初戦は4年連続でシリーズの開幕投手となる千賀が予想される。CS2戦目に登板した東浜は右肩のコンディション不良があるものの、今シーズン最多勝の石川柊太や新外国人のマット・ムーア、和田が先発陣として控えている。

野手陣は、チームの大黒柱であり2015年から2018年まで4年連続、さらに今年もリーグOPS1位の柳田悠岐や、クライマックスシリーズMVPで短期決戦に強い、球界屈指のコンタクトヒッターである中村晃といった選手がそろう。彼らは昨年の日本シリーズでは不調だったため、巨人からすれば両選手に存分に実力を発揮されると、去年以上に厳しい戦いとなる可能性もある。

さらに、クローザーの森唯斗を中心に最優秀中継ぎ賞に輝いたリバン・モイネロや、昨シーズン新人王でプレミア12でも活躍した高橋礼はもちろんのこと、嘉弥真新也、松本裕樹といった救援陣も戦力豊富で、投手陣は12球団トップクラスの充実ぶりだ。

(1)「原イズム」で横綱相撲を揺さぶれるか?

巨人は昨年コンテンパンにされたソフトバンクに対して、どう戦えばよいのだろうか。シリーズに対する入り方や戦力では、やはり劣勢が否めない。
しかしながら、百戦錬磨である原辰徳氏の監督として培ってきた勝負勘や選手に対する運用、モチベーションの向上を含めた采配力を見たら、巨人にも勝機は少なからずあるだろう。

その原氏が求めている「勝負勘」が、今シーズンはここぞという場面で選手のプレーに見られた。
象徴的な例を一つあげると、7月19日のDeNA戦だ。先発は巨人が桜井俊貴でDeNAは今永昇太だったが、初回からDeNAは桜井を攻め立てた。その後は桜井も粘りの投球を見せて、巨人はビハインドながらも2番手以降の強力な中継ぎ陣を擁して1点差で試合展開をコントロールする。

そして、9回に劇的な逆転劇が訪れる。1死から坂本勇人が内野安打で出塁し、代走の切り札である増田大輝を投入後、すかさず盗塁を成功させる。ウィーラーが倒れて2死2塁の場面で丸佳浩が一、二塁間に打球を放ち、柴田竜拓が捕球するものの、増田は快速を飛ばしてホームに生還し追いつく。

さらに、岡本和真がライトスタンドに放り込み勝ち越した。この試合こそ今シーズンの巨人軍特有の「終盤力」が発揮された試合だっただろう。要所での場面で不調だった坂本・丸・岡本のコアが打った上で、代走の切り札である増田を活かすなど大技と小技がうまく合わさった。

このような劣勢の場面で主軸が勝負強さやを見せたことによって、一気に巨人に流れがいった。この試合こそまさに、「大技小技の融合」と「終盤力」の高さだ。
日本シリーズでも競った展開や劣勢の中でチームに浸透している「原イズム」が、どっしりとした横綱野球を披露するソフトバンク相手にどう繰り出されていくかも見ものである。

(2)エース菅野智之の復活劇は見られるか?

このシリーズ、巨人が勝つための大きな鍵は、エース菅野智之がシーズン中盤までのパフォーマンスに戻せるかどうかである。
例えば8月18日の阪神戦、菅野は中5日ながらも意地を見せた。阪神の先発は、今シーズンローテーションの一角として好投を見せてきた髙橋遥人であり、白熱した投手戦に。高橋は巨人打線を岡本の1発のみに抑えたものの、菅野は中5日という疲れをものともせずに淡々と阪神打線を抑え続け、3度目の完封勝利を挙げて自身開幕8連勝を成し遂げた。菅野は試合後のヒーローインタビューで「中5日ぐらいでヒーヒー言ってたら先発ピッチャー務まらない」と発言。エースとして背負うものの大きさを感じた試合でもあった。

昨年の日本シリーズでは3連敗して追い込まれた中で「背水の陣」として先発したが、怪我であまり稼働できなかったシーズンと同様、思うようなパフォーマンスが残せずチームは敗れた。その時の悔しさや雪辱をこのシリーズで果たせるかどうかは大きな見どころだ。

(3)本拠地の東京ドームが使えないピンチを切り抜けられるか?

また今年の日本シリーズでは、巨人軍はの本拠地である東京ドームで試合を開催できない。当然これは、間違いなく大きなマイナスになる。戦い慣れた環境であることやファンの支えはもちろんのこと、数字で見ても東京ドームの方がビジターより良い成績を残している選手が多い。例えば、主軸の東京ドームでの成績は下記の通りだ。

坂本勇人 打率.300 11本塁打 32打点 OPS.962
丸佳浩 打率.312 16本塁打 45打点 OPS1.018
岡本和真 打率.328 19本塁打 55打点 OPS1.095
中島裕之 打率.396 6本塁打 22打点 OPS1.062

坂本、丸、岡本、中島はシーズンの本塁打の半分を大きく超える数を東京ドームで打っている。打率もご覧の通りだ。その点で、戦い慣れていない京セラドーム開催は非常に痛いだろう。特に昨年の日本シリーズで坂本と丸は徹底的に抑えられ、敗退の大きな要因となってしまっている。今回の日本シリーズでも大きなポイントとなるだろう。

東京ドームというホームで戦えないことのデメリットをシリーズ開幕までに何とか埋めていくことが急務である。

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熱烈な巨人ファンとして多くのファンや球団関係者、選手からもフォローされるゴジキ(@godziki_55)さんによる読売ジャイアンツの戦力分析、選手や采配の考察記です。

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