【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.18
香西秀信『論より詭弁』
事実はいくらでも意見として機能する。われわれは事実を口にするときでも、それをわれわれの意見として、何らかの意味で聞き手を説得しようとしているのである。
渡辺政隆『ダーウィンの夢』
今から一五〇年前、ダーウィンは満を持して『種の起源』を世に問うた。その書では、当時の人々が密かに恐れていた宣告が雄弁に語られていた。すなわち、「ヒトはどこから来てどこへ行くのか」という問いかけとその答が。
東ゆみこ『猫はなぜ絞首台に登ったか』
数多ある文化研究の中でも、特に知的刺激を与え続けているオリジナルで優れた研究は、おおよそ違和感、つまり「差異空間的な事象」に着目することから始めた研究といっても、言い過ぎではありません。
今野真二『漢和辞典の謎』
「漢和辞典」に詰まっている「情報量」はすばらしく多い。これは「漢和辞典」を編纂している人の情熱の結晶のように感じる。せっかくそのようにしてつくりあげられている「漢和辞典」が使われないのはおしい。
外尾悦郎『ガウディの伝言』
効率を最優先にする。それは時として、もちろん大切な場合もあるでしょう。しかし、その先にある「何のために」、あるいは「それは本当に多くの人を幸せにすることなのか」という問いを、勇気を持って、根気強く、冷静に考え続けることは、もっと大切ではないかと思います。
保坂俊司『宗教の経済思想』
多神教に立脚する日本教は価値判断の基準が多様であり、しかも互いにそれぞれ優劣決しがたい価値を持つ、ということとなる。そのために、日本では多くの職業が、それぞれに価値を認められ、そのために高度に発達し、社会的にも職人に高い地位が与えられてきた。
南雲治嘉『色の新しい捉え方』
色は言葉と同じく、コミュニケーションのための手段のひとつであり、ある特定のメッセージを伝えるためのツール(道具)だということです。