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戦力的にはタイガースとも遜色なかった? 巨人vs阪神3連戦の振り返り

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
阪神との3連戦を2勝1敗と勝ち越し、ゲーム差を「6」に縮めた巨人。結果だけでなく、内容はどうだったのでしょうか。シーズン中盤以降の展開を占う試合を振り返ってもらいます。

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巨人vs.阪神3連戦の総括

交流戦では負け越しに終わり阪神とのゲーム差を「7」にまで広げられた巨人軍だが、背水の陣で臨んだ直接対決では、王者の意地を見せて2勝1敗と勝ち越した。この3連戦を見ても、やはり野手陣を筆頭にチーム力自体は阪神と比較しても遜色ないだろう。

巨人は昨シーズンの中盤から垣間見れた勝ち方のグダグダさや、中押しダメ押しまでがなかなかできない詰めの甘さが、現在の結果に響いているように思われる。この3連戦に関して言えば、大城卓三の凡ミスがそれに当たる。3戦目、佐藤輝明にホームランを打たれた後の7回表。一死1,2塁のチャンスで、石川慎吾のセンターフライで2塁走者の大城が飛び出してしまい、帰塁できずアウトとなった。こういった数字には出ないミスが実にもったいないし、巨人には目立っている。このようなシーンを減らしていくことにより、勝ちきれない試合、取りこぼす試合もなくなっていくだろう。

若手の野手陣を見ると、交流戦終盤に吉川尚輝が離脱したことは痛手だが、すぐに1軍へ昇格した北村拓己や湯浅大といった選手が起用に応える結果を残した。これは、昨シーズン開幕時と似たような良い傾向だ。その時は、怪我ではなかったが打撃の調子が思うように上がらない吉川尚輝の代わりに北村が奮闘していた。このように、高いレベルで代わりになる若手がどんどん出てくることが、今の巨人軍の強みであることは間違いない。

投手陣は初戦先発のCCメルセデスこそ攻略されて完敗したが、2戦目は戸郷翔征が雨の中踏ん張って五分に戻し、3戦目の高橋優貴が素晴らしい投球を見せた。今シーズン、開幕から巨人軍の先発陣を引っ張っているのは高橋と言っても過言ではない。こういった大事な試合でもきっちり試合を作れると、今後も重宝される存在になっていく。

また、3戦目の7回裏、高梨雄平が二死2,3塁のピンチを招く中、カウント2-2と打者を追い込んでから鍵谷陽平に変えた。この継投は機転が効いており非常に良かった。今後も、絶対に譲れない‎場面ではこのような継投はやりすぎない程度で必要になっていくだろう。

ジャスティン・スモークの電撃退団の穴を埋めた打撃陣

この3連戦前に、今シーズンの打線の肥大化・火力不足解消として期待されていたジャスティン・スモークがまさかの電撃帰国で退団した。これにより長打力のある選手が1人不在となった状況で丸佳浩が2軍から復帰した。打順こそベストな並びではないが、コア3選手が揃い、相手からすれば脅威になったに違いない。

このカード、コア3選手の誰かは常にヒットを放っている。特に、丸は全試合ヒットを放ち存在感を示した。2戦目は、坂本が母に捧げる通算250本塁打を放ち、丸も自らの1軍復帰を祝う本塁打を藤浪から放った。坂本・丸・岡本は調子が悪い時期でも、2軍には絶対に落としてはいけないのである。

また、今シーズンから試合出場する際は1番に座っている松原聖弥も、3戦目に値千金となる決勝ホームランを放つ活躍を見せた。

今シーズンは梶谷隆幸やスモークらの補強により出場機会はなかなか恵まれない状況だった松原だが、丸の新型コロナウイルス感染や梶谷の離脱、スモークの帰国により出場機会を得た中でチャンスを活かしている。守備に関しても、丸の年齢的な衰えもある外野陣を支えており、夏場から後半戦に向けてより重要な戦力になっていくことは間違いないだろう。


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