ゴジキが振り返る2021年の巨人軍【開幕カード】(野手編)
熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
ついに2021年のシーズンが開幕しました。巨人軍は好発進となりましたが、ゴジキさんの目には必ずしもそう映らないようで……? 今後の戦いを占うキーポイントを考えます。
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コア3選手(坂本勇人・岡本和真・丸佳浩)と打線の火力
巨人はDeNAとの開幕3連戦、以下のような結果となった。
第1戦 ○8対7(9回サヨナラ)
第2戦 ○10対5
第3戦 △1対1
野手についてはやはり、コアの3選手(坂本・岡本・丸)から振り返りたい。昨シーズンは期待以上のパフォーマンスとは言えなかったものの、試合数が20試合ほど減少した中で77本塁打(坂本19本・岡本31本・丸27本)を記録したコアは、他球団からすれば充分に脅威だった(※2019年は坂本40本・岡本31本・丸27本で計98本)。他球団の主軸比較しても、その実績は一目瞭然だ。
2019年のように2番打者からチームの主軸である坂本・岡本・丸を並べることによってチャンスでの巡り合わせも早くなり、昨年以上に得点を積み重ねられる可能性が高まり、楽な試合運びができるはずだ。
だが、昨シーズン二冠に輝いた岡本に関しては、キャンプの時点から比較すると、絶好調とは程遠い状態である。長打力はキープできる、打率は高まらず、物足らない成績に終わることが予期される。打順の構成を変えていくことや、岡本自身の復活が今後の鍵になっていくだろう。
また、昨シーズン終盤から日本シリーズにまで見られた、接戦時における打線の火力不足は今年も解消されていないのが現状だ。新外国人のジャスティン・スモークやエリック・テームズを獲得したが、新型コロナウイルスの影響で合流が遅れており、梶谷隆幸以外は昨シーズンとほぼ代り映えのない布陣だ。
この状況で試してほしいのは、トレードで獲得した廣岡大志や、北村拓己などである。思いきりがよくて長打を期待できる選手を、下位打線で振り回させることも必要だ。
昨年中盤までのような試合巧者ぶりを取り戻せるか
開幕カードで見られたのは、細かいプレーに対するミスの多さだ。昨シーズン中盤までは、細かいミスがなかったため、僅差の試合や終盤に逆転することがしばしばあった。しかし、昨シーズンの終盤からは雑なプレーが目立っており、それが直っていないのが現状である。
失策数がリーグワーストの3つであるだけでなく、バントや走塁のミスも多く見られている。さらに、昨シーズンは試合終盤に活かされていた増田大輝の脚力も、怪我以降はパフォーマンスの低下が否めない。今後は細かいミスをなくした上で、そつのない試合運びができるかどうかもシーズンの成否を分けるポイントになるだろう。