【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.8
小林正弥『武器になる思想』
自分がどのような位置にあるかを知ることは大切です。それがわかれば、政治に対して自覚的に関わることができるからです。激動の時代にただ流されるのではなく、自らの頭で思考し働きかけることができるのです。
池上英洋『恋する西洋美術史』
女性は男性を待っているはずだという幻想は、人妻に手を出す男たちのことを、同性である男性が肯定的に見ることにつながる。誰も、「妻たち」には自分の妻も含まれるということに、わずかな想像力も及ばない。
木曽崇『「夜遊び」の経済学』
そもそも農耕を中心として形成されてきた我が国の文化では、農作物の成長にとって最も重要な要素となる「太陽」の存在は常に信仰の対象とされ、「お天道様と共に目覚め、お天道様と共に寝る」という生活が正しいものであるとされてきた。
片田珠美『一億総ガキ社会』
大人になるということは、挫折に挫折を繰り返し、親の期待とも折り合いをつけながら、自らの卑小さを自覚していく過程である。言いかえれば、自己愛の傷つきを積み重ね、万能感を喪失していくことによって、はじめて等身大の自分と向き合えるようになる。
宮元健次『日本の美意識』
「かわいい」と評されるのは、未熟なために助けを必要とするか弱いもの、小さくていまにも壊れてしまいそうなもの、純粋無垢ですぐに汚れてしまいそうなものを「守ってあげたい」と感じる愛着を指している。いいかえれば、それ自体が「未完の美」であるといえる。
中田亨『「マニュアル」をナメるな!』
作業を苦役と捉えている限りは、よい作業設計もできず、マニュアルも粗雑なものになる。作業は、手順の羅列ではない。目的を実現するという意図によって編成された行為であり、自然法則と調和するように成り立っている。
花岡庸一郎『太陽は地球と人類にどう影響を与えているか』
極端な意見としては、現在の温暖化自体に太陽活動が大きく影響しているという説を唱える人もいる。現在の地球の気候に太陽活動がどれだけ影響しているのかを正しく知ること、そして今後太陽活動がどうなっていくかを正しく予想し、それがどう気候に影響するかを知ることが重要である。