#勝手に社内リレーPLAYBACK vol.22
光文社新書のTwitterで月〜金につぶやいている「#勝手に社内リレー」を厳選プレイバックしていくこちらの連載。光文社古典新訳文庫のツイートを受け、光文社新書が「勝手に」ひもづけて、あるいはこじつけて既刊本をご紹介していきます! 担当・田頭の「勝手な」ふり返り付き。
『存在と時間』→『日本とドイツ 二つの戦後思想』
担当の自己採点★★★ 時間があるときに読むつもりで全巻買ったけど、まだ読み通していない文庫本のシリーズって必ずあるものですよね。昔は『失われた時を求めて』と『資本論』が書棚の肥やしでしたが、新たにこの『存在と時間』も仲間入りしそう。あ、いや、『大菩薩峠』と『金瓶梅』もまだ途中…。
『チャタレー夫人の恋人』→『労働者階級の反乱』
担当の自己採点★★★★ 「チャタレー裁判」で有名なこの作品ですが、あくまでいまの基準で読むと、取り立てて猥褻だと感じることもない描写ですよね。この50年くらいの間に、人間の性への意識はがらりと変わりました。新潮文庫から完訳版が出たときは高校生でしたが、一読後少しがっかりした甘酸っぱい記憶がございます(笑)。
『賢者ナータン』→『世界は宗教で動いてる』
担当の自己採点★★ 十字軍をイスラム側の視点から取り上げた作品はいくつかありますが、おすすめはアミン・マアルーフ『アラブが見た十字軍』(ちくま学芸文庫)でしょうか。この『賢者ナータン』にも登場するサラディンが、とても素敵な人物として描かれています。
『ミミズによる腐植土の形成』→『人体 失敗の進化史』
担当の自己採点★★★ どんなに緻密に計画しても物事なかなかうまくいくものじゃないですよね。「偶然」とか「結果的に」というのが人の世の常だということをしみじみ実感します。
『武器よさらば』→『非正規・単身・アラフォー女性』
担当の自己採点★★★ ヘミングウェイ、フィッツジェラルド、パウンド…「失われた世代」の作品はどれも魅力的ですよね。日本の「ロスジェネ世代」を代表する文学者は、さてどなたでしょうか。そういえば去年のドラマ「半沢直樹」の原作は、『ロスジェネの逆襲』というタイトルでした。