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ゴジキが振り返る2020年シーズンの巨人軍【10月】(野手編)

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を徹底分析。
今回は、10月の巨人軍の戦いを振り返ってもらいました。

二桁の月間本塁打を記録した丸佳浩

10月だけで10本塁打を記録した丸佳浩は、下降気味だったチームの投手陣をカバーしていた1人だろう。

開幕当初は怪我からの調整不足もあり不調だったものの、7月と8月は打率3割を超えてきた。9月は後半に成績を落としたものの、月間打率.276を記録して、開幕時と比較したら明らかに復調した。

10月は上記で挙げた10本塁打はもちろんのこと、打率.315 出塁率.413 長打率.739 OPS1.152という圧倒的な成績を残した。今シーズンの中では最もよい月間成績である。さらには通算200号も達成した。

今シーズンは開幕前に右足の親指を骨折していたが、多少の怪我があっても長期離脱はしない、フルシーズン計算できる身体の強さは丸の特長だ。2013年から2019年まで7年連続でゴールデングラブ賞を受賞している守備面を含め、成績や数字以上に貢献度が高いと言える。

2000本安打までカウントダウンの坂本勇人

今シーズン、2000本安打へのカウントダウンが始まった坂本勇人は、10月からラストスパートに入っていった。

怪我こそなかったが、キャンプでは2度のインフルエンザ感染、さらに開幕前に新型コロナウイルスの微陽性が発覚するなどして調整不足になった影響もあり、開幕当初は本調子ではなかったに違いない。

しかし8月末ぐらいから調子をあげていき、9月は打率.337 6本塁打 18打点 出塁率.424 長打率.628 OPS1.052を記録。10月も打率.312 1本塁打 14打点 出塁率.359 長打率.419 OPS.779を残した。

さらに、坂本の凄さはなんと言ってもここ一番での「勝負強さ」だろう。今シーズンは得点圏打率.359(10月31日時点)を記録しているが、キャリアを通して見ても、8度のシーズンで得点圏打率3割以上(規定打席に到達したシーズンのみ)を記録している。さらに、通算でも3割に達しており、そういったチャンスでの強さも今シーズンは健在だった。

もう一皮むけて安定感がほしい2選手

坂本や丸といった野手陣のコアが確立されている巨人軍だが、もう一皮むけてほしい選手がいる。
それは、今シーズン正捕手に定着されつつある大城卓三とキャリアで最多の試合出場数を記録した吉川尚輝だ。

この2選手は、9月の月間成績で坂本・丸・岡本に匹敵するぐらいの活躍を見せていたが、10月は大城が打率1割台で、吉川が2割台と一気に下降する結果となった。2選手共に、規定打席への到達やフルシーズンの出場はないながらも、今シーズンは素晴らしい活躍を見せている。ただ、今後はシーズンを通した安定も求められていく。

特に、大城は打撃面だけではなく、守備面でも疲労が溜まってきた時期になると、精彩を欠く場面が多々ある。印象に残った試合で挙げると、優勝を決めた10月30日のヤクルト戦では、4盗塁を許すなどで課題を残した。
チームメイトで守備型捕手の小林誠司と比較すると、プレッシャーがかかる場面で随所に見られるディフェンス面のリカバリー力は、今後も改善していくべきポイントである。とはいえ、試合を積み重ねた上での経験値でカバーしていけるため、今後のレベルアップに期待だ。

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