優勝のカギを握るのはやはりこの男。背中で引っ張るチームリーダー・坂本勇人の存在感
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優勝のカギを握るのはやはりこの男。背中で引っ張るチームリーダー・坂本勇人の存在感

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
首位と2.5ゲーム差になんとかとどまっている巨人。チームが全体的に不調の中、坂本勇人は目下絶好調。攻守にわたってプレーで周囲を鼓舞する姿が目立ちます。怪我もあった今シーズンの坂本ですが、その現状を考察します。

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今シーズンは親指骨折で離脱も東京五輪で金メダル

巨人軍のチームリーダーである坂本勇人が、名実ともに「球団史上」はもちろんのこと、「プロ野球史上」においても最高の遊撃手になり得る選手であることは論をまたないだろう。今シーズンでプロ15年目を迎えるが、プロ入り後の活躍ぶりは華々しく、12球団で最も長い伝統を持つ巨人というチームの枠を超えて、歴史的に見てもトップクラスの選手になりつつある。走攻守三拍子に渡る活躍を見せ続けたこれまでの功績は計り知れない。

若手時代から負荷の大きなポジションで試合に出続けている坂本。怪我などによる離脱自体は複数回あるが、1カ月以上の離脱は右手親指骨折のケガで戦列を離れた今シーズンを含めて2度だけである。2018年のシーズン中に左脇腹の肉離れにより離脱したのが1度目だ。

今シーズンは、5月9日のヤクルト戦で右手親指を骨折して離脱することとなった。坂本の長期欠場による影響は打力低下はもちろんのこと、遊撃手の守備の穴が大きかった。加えて、投手と違って毎試合グラウンドに立つ野手の中にチームを牽引する選手がいないことは、かなりの痛手となった。坂本の離脱期間を改めて振り返ると、センターラインで攻守に渡りチームを支える屋台骨の不在はかなりのものだった。

復帰後もなかなか状態が上がらない期間が続き、6月・7月は低調だった。だが、不安な状態の中でも東京五輪では復調し始めて、最終的には大会を通して打率.333  1本塁打  4打点  OPS.937を記録し、日本代表の実質的なキャプテンの立ち位置に相応しい活躍を見せた。国際大会の経験が豊富かつ精神的支柱でもあった坂本の貢献もあり、東京五輪ではオールプロとして悲願の金メダルを獲得した。

坂本を早い段階で下げた9月5日の阪神戦からチームは下降

ここにきて巨人のチーム状態は下がり始めてきたが、一つのターニングポイントはやはり9月5日の阪神戦だった。この阪神との3連戦は普通に戦っていれば2勝1敗で勝ち越せていた確率が高かった。しかし投手運用に課題が出た初戦に加え、3戦目では坂本を早い段階で降ろしてしまい、終盤に追いつかれた後は再び引き離す余力が残っておらず引き分けに。巨人がこれまで築き上げていた屈指のディフェンス力は坂本の存在で成り立っていた部分が大きく、交代後は守備面でもミスが生じてしまった。この第3戦は、ほぼ確実に勝てていた内容だっただけに、原第三次政権史上でも最悪に近い采配、試合だった。

坂本のコンディションに気を遣う必要があることはこの連載でも何度も強調しているが、首位攻防の試合で、攻守の要であり、チームの最重要選手である坂本を試合中盤で外す意味がどこにあったのだろうか。

この阪神戦を機に、それ以降の試合でも巨人は3勝6敗1分と非常に苦しんでいる。ただ、直近の阪神戦では勝利した。ここからまた、シーズンの流れを変えていきたいところだ。不安定な現状でも首位と2.5ゲーム差に踏みとどまれているので、まだ逆転優勝への臨みはあるだろう。

9月は4割近い打率を残してチームを鼓舞

坂本個人に話を戻すと、東京五輪の疲労が見えていた8月とはうってかわり、9月は4割近い打率を残している。坂本の月別打率は下記の通りだ(9/21試合前時点)。

3月:打率.235  0本塁打  1打点   OPS.675
4月:打率.295  4本塁打  10打点 OPS.915
5月:打率.364  3本塁打  3打点   OPS1.235
6月:打率.217  2本塁打  7打点   OPS.703
7月:打率.250  2本塁打  2打点   OPS.761
8月:打率.259  2本塁打  3打点   OPS.764
9月:打率.393  4本塁打  10打点 OPS1.214

キャリアで8度のリーグ優勝を経験している坂本だがモチベーションはいまだ衰えておらず、首位攻防の阪神戦・ヤクルト戦を見ても、9月はどの選手と比べても強い情熱を持って試合に臨んでいることがわかる。

優勝争い真っ只中でハイパフォーマンスを残している坂本。そのプレーを通じてチームを鼓舞しているようにも見える。だからこそ、坂本以外の選手はこの苦しい時期に背中で引っ張っているキャプテンに結果という形で応えていくべきだろう。

今シーズンはジャスティン・スモークの帰国にはじまり、丸佳浩や吉川尚輝、梶谷隆幸の離脱があった中で、首位阪神とのゲーム差が2.5差に踏みとどまれているのも、坂本の貢献があってのものだ。リーグ優勝のためには、チームの支柱である坂本に加え、キャリアハイの活躍を見せる岡本和真、広島時代から数えると5連覇を達成している丸と言った主軸選手が当然ながら鍵となる。彼らは不調時でも、シーズンが決着するまではチームの核として出場させ続けることが3連覇への最低条件である。

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