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こういう時こそ推しを讃えると良いそうなので、一押し作家さんの本を読んでみます。

こんにちは、光文社新書の藤です。
いつもと違うことが続く中でメンタルを保つ方法の一つに「好きなものを語る」というのがあるようで、今日は私が一押しの作家さん・イトウハジメさんの最新刊について語ります。

イトウ先生、弊社から3月刊で『イトウ先生の世界一わかりやすい美術の授業』を上梓されまして、その翌月(つまり4月!)イースト・プレスさんから『美術学生イトウの微熱』が出ております。
最新刊…、ファンとしては購入マストです(ポチリ)。

イトウハジメさんの4つの作品群

イトウ先生の作品は大きく4つに分けられます。

(1)中学校での美術講師時代のお話(角川さんから2冊。コレコレ
(2)美術を研究する大学院生の日々(こちらはイースト・プレスさん)
(3)姪っ子ちゃんとの日々(こちらもイースト・プレスさん)
(4)世界一わかりやすい美術の授業(弊社刊)←お陰様で売れてます!

本作は(2)の流れをくむもので、大学院生として博士論文をまとめるイトウ先生と周囲の様子が描かれています。

わかるわかる! 文系と理系の会話

個人的に面白かったのが、文学系VS数学系のバトル。

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「翻訳者によってニュアンスが変わる」…分かる、分かります。
好きな作品だと、そこを読み比べるのが楽しかったりしますよね。でも最初に読んだもののインパクトが一番強かったり。個人的に『シャーロック・ホームズ』シリーズが大好きで、最初に触れた新潮社版の雰囲気がどうしても基準になっています。
一方で、「結論は一緒でしょ?」も、ハイ、その通りです…分かります。

勉強と研究の違いとは

素朴な疑問に答えてくれる「勉強と研究の違いはどこ?」「研究者って、何をする人?」というコラム的な1ページも面白いです。

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研究者のリアルをのぞき見できます。

イトウ先生、博士論文一次審査へ

そしてついに…「博士論文一次審査」。個人的にイトウ先生のスーツ姿のカット、イケメンで好きです。

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そして…、本書で最も痺れたのがこちら。

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「だけどそれじゃあ ぼくのことは置いていってくれ」

本作では、イトウ先生の研究と向き合う日々に時折、子供時代のイトウ少年(ジャージ姿です!)が顔をのぞかせるんですね。
このシーンでは、幼い日に友人たちから「サッカーいこうぜ」と誘われたイトウ少年が登場。いまだ絵を描いているイトウ少年は友達から「なんでいつも、君ってそうゆっくりなの?」と聞かれ…、「置いて行ってくれ」と答えます。
「まだ描けないことがありすぎるんだ」と。

相手とぶつかるでもなく、相手を否定するでもなく、持論を押し付けるでもなく、自分の在り方を言葉にして伝えられる。ゆっくりでいいんですよね。

巨匠モネの「睡蓮」も出てきます!

ちなみに本作では、弊社書籍(『イトウ先生の~美術の時間』)の冒頭を飾るモネさんの傑作『睡蓮』を、イトウ先生が実際に見たときのことが描かれています。メトロポリタン美術館でのエピソードでして、これはカラーの長編です。ぜひ書籍をお買い求めいただいて、チェックしてみてください! 

状況が落ち着いたらゆっくり美術館を回って歩きたいですが、それがかなわない今は、イトウ先生の作品群をパラパラとめくり、まったりとアートの世界を回遊しようと思います。
あわただしい日常、ちょっと立ち止まってのんびり考えてみたいな…という方にもおすすめです。
気になりました方、この機会に、是非イトウ先生ワールドへ…!

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どちらも面白いです…!



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