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【東京五輪開催前プレイバック】初のオールプロの国際大会。最高級の日本代表が揃うも銅メダル(アテネ五輪・野手編)

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
7月23日から開会予定の東京オリンピック。28日にドミニカ共和国と初戦を戦う日本代表はメダルが期待されます。そのヒントとなるかもしれない?ということで、今回から特別企画として数回、過去の五輪のメンバー・戦績・内容をプレイバックいたします。

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2004年 アテネ五輪 結果:銅メダル
予選リーグ(1位通過)
イタリア 12-0 ※7回コールド
オランダ 8-3
キューバ 6-3
オーストラリア 4-9
カナダ 9-1
チャイニーズタイペイ 4x-3 ※延長13回
ギリシャ 6-1
準決勝 オーストラリア 0-1
3位決定戦 カナダ 11-2

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アマチュア最強キューバに打ち勝った打線

国際大会では、初見の投手に苦しむことが多々ある。しかしアテネ五輪のアジア予選では中国・台湾・韓国に3連勝を挙げて五輪出場を決めた日本代表は、初見の投手を物ともせずに打ち砕いたのが印象的だった。

アテネ五輪本戦に関しても、松井稼頭央がメジャー移籍したため選外となった中で、台湾の王建民を攻略したり、アマチュア最強のキューバに打ち勝つなど打力の高さを見せつけた。

キューバ戦は、日本野球の従来のイメージである「スモールベースボール」ではなく、和田一浩 ・城島健司・中村紀洋の一発攻勢で圧倒した。また、この試合では一発攻勢に目が止まるところだが、チームとしても12安打を記録しており、大会前の壮行試合で宿敵キューバの投手陣を徹底的に研究できたことが大きかった。

台湾戦では、メジャーでも活躍した王建民が立ちはだかり、6回まで苦しむ展開だった。しかし、高橋由伸が起死回生の同点3ランホームランを放ち、王建民をマウンドから引きずり下ろした。最終的には、小笠原道大のサヨナラ犠飛で決着。劇的な幕切れとなり、キューバ戦に続いて山場の試合に勝利した。

ちなみにこの大会の国別成績を見ても、チーム打率は出場国で2位の.315を記録(1位はキューバの.321)しており、本塁打数14と得点60はトップであった。

オーストラリアにまさかの2戦2敗

ここまで見ると非常に良い出来ではあったのだが、皆さんご存知の通りこの大会ではオーストラリアに2度の敗戦を喫し、銅メダルという結果に終わった。宿敵であるキューバに注力しすぎたことも一因だろう。予選リーグでぶつかった1戦目は、打撃戦となったが投手陣が打ち込まれて敗戦。2戦目となる準決勝では、その後2006年に阪神へ所属することになるクリス・オクスプリングに、徹底的に抑え込まれた。続く2番手のジェフ・ウィリアムスにも抑えられて、まさかの完封負け。オーストラリアに足をすくわれる大会となってしまった。

ゴジキが選ぶアテネ五輪野手陣

ここからは、もし自分だったらどのようなメンバーを選出したかの「たられば」を綴る。アテネ五輪に関しては投手同様、野手陣も各球団2選手という実際の規定を考慮した上で選んでみた。

城島健司
石原慶幸
小笠原道大
今岡誠
平野恵一
中村紀洋
宮本慎也
石井琢朗
福留孝介
和田一浩
谷佳知
高橋由伸

【変更点】
相川亮二、金子誠、木村拓也、藤本敦士、村松有人
→石原慶幸、今岡誠、平野恵一、石井琢朗
スタメン
8高橋
7谷
9福留
2城島
4今岡
3小笠原
D和田
5中村
6宮本or石井

打順は高橋由伸と福留を変えている。2番には適性も考えて谷を置いた。また、キャリア全盛期だった今岡を選んだ。ユーテリティ枠として当時は若手ながらも内外野を守れた平野恵一を選出。

余談だが、各球団2選手の規定がない場合の選出は下記になる。

城島健司
古田敦也
小笠原道大
松中信彦
今岡誠
井口資仁
小久保裕紀
宮本慎也
川崎宗則
福留孝介
和田一浩
谷佳知
高橋由伸
スタメン
8高橋
4井口
9福留
D松中
5小久保
7谷
3小笠原
2城島or古田
6宮本or川崎

2004年のNPBは打高のシーズンだったため、長打力がある選手が並んでいる。その中で、2番は2009WBCの中島裕之のようなイメージで、臨機応変に右打ちができる井口を置き、6番に谷をバランサーとして置いた。

他の選手を見ても、シーズンでキャリアハイを残した岩村明憲や多村仁といった選手は、その後の2006WBCを見ても五輪レベルなら期待できた戦力と推測している。

次の北京五輪は「各球団2選手」という選考ルールがなかったため、アテネ五輪でも縛りのないベストメンバーを見てみたかった。メジャーリーガーが選出不可能の状況ではあったが、このレベルの選手を国際大会で見れるのであれば、各球団2選手という規定はなくしてほしいのが正直な願望だった。

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