2021年センバツの優勝候補と注目選手
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2021年センバツの優勝候補と注目選手

昨年は新型コロナウイルスの影響で中止になった春のセンバツ(選抜高等学校野球大会)ですが、今年は無事に開催されます。熱烈な巨人ファン、そして高校野球フリークという別の顔も持つゴジキさん(@godziki_55)に注目校と選手をあげてもらいました。

初戦からぶつかる「頂上決戦」! 大阪桐蔭対智弁学園

初戦の中でも屈指の好カードが、近畿大会決勝でも凌ぎを削った大阪桐蔭対智弁学園だ。大阪桐蔭は、中学時に146km/hを投げて注目された関戸康介が、昨年の独自大会の上宮太子戦で最速154km/hを記録。同じく2年で184cmの大型左腕の松浦慶斗も独自大会の履正社戦で150km/hを記録し、交流試合の東海大相模戦でもリリーフで好投。豊富な投手陣が魅力だ。打撃面でもU15で主将を務めていた池田陵真を中心に力を発揮できれば、2018年以来の甲子園優勝も夢ではない。

西谷浩一監督の投手運用やマネジメントには定評があり、2012年の藤浪晋太郎、澤田圭佑や2014年の福島孝輔、田中誠也の左右2枚、2018年の柿木蓮、根尾昂、横川凱の3枚といったエース級の投手を複数人揃えた年は、いずれも甲子園で優勝している。甲子園での戦いには慣れており、その采配も見どころだ。

大阪桐蔭は戦力的に充実している年が多いため、もはや「優勝しても当たり前」と見られがちだが、高校野球ファンなら誰もが知るタレント軍団をまとめた上で、個々の能力を活かし切れている。派手さがある年とない年のどちらでも監督としての「勝ちパターン」を持っており、さまざまなチームカラーのチームを勝利に導くことが可能だ。連覇や複数回の優勝を達成できている要因がそこにある。

こうした勝ち方のバリエーションは確立された戦略や運用力に由来しているだけでなく、高確率で「掘り出し物」の選手や「ラッキーボーイ」的な存在がいる。チーム内で比較的目立つ主役と脇役のバランス感覚が絶妙なのだ。さらに近年は「大阪桐蔭」というネームバリューによって、初戦の序盤や試合終盤に相手の萎縮によるミスを誘える点もある。大阪桐蔭の勝ち進み方、試合運びのうまさは、大会を通じて選手が成長することももちろんだが、西谷監のマネジメント力、育成力のたわ物とも言える。

一方の智弁学園は、昨年屈指の強さを見せていた中京大中京と交流試合で対戦して、接戦に持ち込む実力をみせた。その試合で先発した西村王雅は当時からさらなる成長を遂げ、チームを近畿大会優勝に導いた。同じく交流試合を経験した前川右京と山下陽輔も注目の選手だ。前川は高校通算30本塁打を記録する主砲で、山下は秋の公式戦で打率5割以上(.536)を記録し主将としてチームを引っ張る。

総合力で見ると、この大会で優勝候補筆頭の大阪桐蔭に分があるが、秋の時点では関戸や松浦のコンディションに左右される部分が大きかった。初戦で智弁学園とぶつかるのはもちろんのこと、仮に順当に勝ち進んだ場合には、後述の小園健太を擁する市和歌山も同じブロックにいる。激戦区を持ち前の運用力で勝ち上がることできるのか興味深い。

注目投手は市和歌山の小園健太・中京大中京の畔柳亨丞

今大会の注目投手を挙げるなら、市和歌山の小園健太と中京大中京の畔柳亨丞(くろやなぎきょうすけ)だろう。

小園は、今大会No.1投手と言っても過言ではない。この投手の凄さは球速はもちろんのこと、カットボールとツーシームを活かせることだ。近年の高校野球でもトレンドになりつつある「速度がある変化球」を、この世代では極めて上手く使いこなせている。変化球を含めた「ボールの強度」を高めていくことによって、さらなるレベルアップが期待できる投手だ。畔柳は、一学年先輩に中日ドラゴンズに入団した高橋宏斗がいたが、秋季大会では素晴らしい投球を披露した。もし、昨年春の選抜や夏の甲子園が開催されていたら、大会中に甲子園デビューしていた可能性が高かっただろう。

西は近畿勢+中京大中京・東は健大高崎、東海大菅生が優勝候補

大会全体の趨勢に目を向けると、近年の傾向と同様、今年も近畿勢が抜けていることは否めない。ここ5大会のセンバツの結果を見ても、近畿勢が圧倒している。

2015年:敦賀気比(優勝) 東海大四(準優勝) 大阪桐蔭・浦和学院(4強)
2016年:智弁学園(優勝)高松商(準優勝) 龍谷大平安・秀岳館(4強)
2017年:大阪桐蔭(優勝) 履正社(準優勝) 秀岳館・報徳学園(4強)
2018年:大阪桐蔭(優勝) 智弁和歌山(準優勝) 三重・東海大相模(4強)
2019年:東邦(優勝) 習志野(準優勝) 明石商・明豊(4強)

4強には必ず近畿勢が入っていることがわかる。ただ、初戦から大阪桐蔭と智辯学園が対戦するなどの潰しあいもあることから、他の高校にも付け入る隙はあるはずだ。

近畿勢にも対等に渡り合えそうなのが、中京大中京、東海大相模、健大高崎、東海大菅生あたりの高校だ。健大高崎は「機動破壊」と呼ばれる機動力を中心としたスタイルから、打力を中心としたチームに変わりつつある。秋季大会では全10試合でチーム打率.389 本塁打15本を記録する長打力を見せつけた。その健大高崎がいるブロックには明徳義塾や仙台育英、ドラフト候補の左腕・木村大成を擁する北海といった各地方大会の優勝校が出揃っている。さらに、こちらもドラフト候補の右腕・達孝太を擁する天理もいる。

夏と比較して試合日程が緩やかなセンバツは、戦力を活かした運用方法はもちろんのこと、チームの「戦い慣れ」にも大きく左右される。指揮官の真価が問われる大会と言ってもよいだろう。

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