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中川皓太、大竹寛、大江竜聖……。リーグトップクラスの巨人軍ブルペン陣を分析

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を徹底分析。
今回のテーマは、好調の巨人軍を支える「ブルペン陣」。中川皓太、大竹寛、大江竜聖、高梨雄平など豊富な戦力を分析。また、開幕時から主張し続けている「懸念事項」についても検討します。

代表クラスに急成長を遂げた中川皓太

今シーズン、ブルペン陣を唯一、開幕から支えているのが中川皓太だ。昨シーズンから勝ちパターンの一角として台頭したが、今シーズンはそれ以上のパフォーマンスを見せている。

昨シーズンと比較してスライダーやツーシーム等がクオリティアップ。懸念材料だった耐久性はもちろんのこと、メンタリティも向上しており、防御率は0点台という圧倒的な成績を残している。実力的にはすでに日本代表クラスと言っていい。今後は、原巨人の第二次政権時にブルペン陣を支えていた山口鉄也のような、球界を代表する左のセットアッパーになっていくことに期待したい。

ブルペン陣の精神的支柱・絶大なる存在となった大竹寛

昨シーズンに続き今シーズンも、貴重な右の中継ぎとして活躍している大竹寛。
入団当初は、先発ローテーションの一角だったが、移籍2年目以降はなかなか思うようなパフォーマンスを残せず、昨シーズンは戦力外候補とまでささやかれていた。しかし、そこから中継ぎの一角として復活し、プレミア12の日本代表にまで選出された。

今年のキャンプで怪我をしたためシーズン序盤は出遅れたものの、ベースの両端を上手く活かし、ピンチの場面では得意のシュートで併殺打を量産する投球術は今シーズンも健在だ。

中継ぎとして輝きを取り戻した大竹だが、広島時代にクローザーを任された時期があったので、その経験も活かされているのではないだろうか。

急成長を遂げた若手と新戦力の変速左腕

今シーズンの巨人軍はこのように盤石なブルペン陣を誇るが、他にも急成長した若手と新戦力の2人の変速左腕投手の活躍が著しい。

まずは4年目の大江竜聖だ。以前よりも腕を下げた結果、投球の幅が広がり、一軍に定着するレベルになった。また、一軍昇格当初は大差の試合での登板や回跨ぎなどが主な役割だったが、実績を積み重ねていき、接戦試合でも起用されるまで信頼度が高まった。今シーズンに限らず、来シーズン以降も投手陣の軸となることが期待される投手だ。

また、楽天からトレードで入団した高梨雄平も豊富なブルペン陣を支えてる1人だ。楽天時代から安定した投球で、3年連続40登板以上を記録し、2018年には日米野球の日本代表にも招集された実力者である。巨人軍に入団後は、ワンポイントから勝ちパターンまで任され、期待通りの投球で一時期コマ不足だったブルペン陣を支えた。さらに、13連戦ではクローザーを任されるなど対応力の高さも見せた。

今後の課題は継投策と運用力

今シーズンの巨人軍は、ブルペン陣の厚さで勝ち星を拾った試合が多い。しかし、開幕当初から一貫して私が主張している懸念事項がある。勝ちパターンや接戦試合に登板する「A級投手」と、大差の展開で投入する投手の起用法だ。

高梨や大江といった選手を、大差のついた試合でも起用していることによって、一時的に彼らの状態が落ちてしまったこともある。各点差、各場面で投手起用をより丁寧にマネジメントし、「勝ち方」を意識していくことが、優勝ひいては日本一に向けての鍵になっていくだろう。

具体的には、ブルペン陣で頭ひとつ抜けている大竹と中川を7回8回に置き、抑えにデラロサを固定することが求められる。とはいえずっと固定するのではなく、第二次政権でスコット・マシソン、山口鉄也、西村健太朗を揃えた「スコット鉄太朗」が、山口を大事な試合で抑えに起用した点も参考になるいい例だろう。このように、大事な試合では中川を抑えに抜擢するといった柔軟な起用法も時には必要である。

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