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【東京五輪開催前プレイバック】惜しくも初代優勝を逃した世界野球プレミア12(2015年・野手編)

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
7月23日から開会予定の東京オリンピック。その特別企画として過去の国際大会のメンバー・戦績・内容をプレイバックいたします。今回取り上げるのは、大谷翔平が投手として防御率0.00の驚異的なピッチングを披露しながらも3位に終わった、2015年の第1回プレミア12です。

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2015年 プレミア12 結果:3位(7勝1敗)
予選リーグ(1位通過)
韓国 5-0
メキシコ 6-5(9回サヨナラ)
ドミニカ共和国 4-2
アメリカ 10-2
ベネズエラ 6-5(9回サヨナラ)
準々決勝 プエルトリコ 9-3
準決勝 韓国 3-4
3位決定戦 メキシコ 11-1(7回コールド)

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怪我で辞退者が続出した野手陣

この大会、球界を代表する打者であった柳田悠岐と内川聖一は、シーズン中の怪我のため辞退をした。また、このシーズンでリーグトップクラスの打撃成績を残した清田育宏も選ばれなかった。

柳田はこの年トリプルスリーを達成した上に首位打者も獲得していたが、シーズン終盤に死球で怪我をした。その影響もあり日本シリーズでも調整不足が露呈されたため、辞退は避けられない状況だっただろう。一方、内川も骨折のため離脱していたが、国際大会における勝負強さや、精神的支柱としての役割を見る限りは必要な戦力だったと見ている。

高い適応力を見せた中村晃と大舞台の強さを見せた中田翔

この大会の野手陣を見ると、初見のボールや外国人特有のフォームなど、いわゆる国際大会の環境に対する選手の適応能力の差が大なり小なり見られた。

素晴らしかったのが、高い適応力や大舞台の強さが見られた中村晃と中田翔である。中村晃は内川の代役として選出されたが、期待値以上の活躍を見せた。初見のボールにも上手く合わせられ、短期決戦に強い彼の特徴が存分に発揮された。中村は元々、コンタクト力と打順ごとに求められる役割への対応力が現役選手の中でも図抜けている。国際大会で三振0という記録もその証拠だ。しかも、場面によっては一発を狙い長打を放つこともできるし、守備面を見ても高い水準で内外野を守れるユーティリティ性があるので、今後もぜひ代表でプレーしてほしい選手である。

中田に関しては、この大会を通じてチームトップの15打点を記録した。しかも、3番や4番ではなく、筒香嘉智の次を打つ5番打者としてである。中田の突出した「打点を生み出す能力」は1点を争う短期決戦では頼もしさが際立つし、打撃成績以上のすごみを感じさせる。中田を見ると、大阪桐蔭出身という点も、高校時代から一発勝負の戦いに慣れている印象が非常に強い。大舞台に対する強さを見ると、プレミア12のレベルであれば、一定の成績を残したシーズンにはチームに選出していい選手だろう。

東京五輪前最初の「メジャー組なし」の国際大会

この大会は、メジャー組なしのチーム構成だったが、野手陣は大会を通じてチーム打率.312を記録し、柳田や内川の不在は無事に埋まる形となった。準決勝で韓国に敗れて3位には終わったものの、敗戦はこの1試合だけである。逆境の場面でも打ち勝つことができており、総じて2017年WBCに向けて弾みをつけた大会だったと言える。

プレミア12という、メジャー組なしで戦える大会が開催され始めたことは、代表戦の価値を高めていくことがますます必要になってくる契機となった。

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