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「発掘」した選手の獲得を「確定」させるまで|サッカースカウトが見る現場目線のフットボール vol.4

お知らせ

この連載をもとにした書籍『スカウト目線の現代サッカー事情』が2024年2月15日に発売されます!書下ろしも含めて大幅な加筆修正を行いました。ぜひチェックしてみてください!

イングランドのプロクラブでサッカースカウトとして活動する田丸雄己(@scoutyuki)さん。
現場目線でフットボールの今を伝える連載の第4回は、目星をつけた選手の中から実際に獲得を想定したフェーズへと移行します。この段階ではスカウトの分析も詳細なものが求められ、プレー面はもちろんメンタルや素行なども評価対象になります。さらにクロスチェックも重ね、慎重に検討を重ねます。しかし、それでも完璧なスカウティングには限界があって……

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2000万円のお買い物

想像してみて欲しい。もしあなたが2000万円の商品を自分で購入するとなったら、購入前にその商品についてどのくらいチェックするだろうか?商品レビューを読んだり、お店ごとの販売価格を比べたり、付随する補償やサービスを調べたり、お金の支払い方法についても考えたりするだろう。

もしくは、「これは将来価値が上がるだろうから多少奮発してでも購入しよう」と投資の視点で商品を厳選するかもしれないし、「あと2ヶ月待ったら新しいバージョンが出るらしいから待っておこう」と購入時期を変えるかもしれない。他にも、商品のデザインが自分たちの持つ家具と合わないだとか、買ったとしても家までの移動が大変だとか、とにかく購入前に商品の情報を多角的に集めて、最終決定するための判断材料を作っていくはずだ。

実は我々スカウトも似たようなことをする。自分が担当している18歳あたりで将来有望な選手は、安くても2000万円から4000万円ぐらいする“商品”だ。これだけのお金が動く“お買い物”をするときに我々スカウトがどのような情報を集め、何を判断材料とし、選手を選別するか。それが今回のメインテーマだ。

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