見出し画像

好調の阪神を射程圏内に 巨人軍の序盤戦を振り返る

熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。
2021年シーズンの開幕から、早くも1カ月が経過。巨人は主軸の離脱がありながらも、首位を快走する阪神タイガースと3ゲーム差の3位につけます(4月26日現在)。この戦いぶりはどのように評価できるのでしょうか?

本連載がもとになっている書籍『巨人軍解体新書』はこちらからお求めください↓↓↓

序盤戦から見られた、シーズンを戦い抜く巧さ

シーズン序盤は貧打に苦しんだ巨人軍。光ったのは、戦い方の巧さだ。2019年からの原辰徳第三次政権で随所に見られた試合運びの巧さや、シーズンを大局観で捉えて自軍を動かすマネジメント力はやはり抜けている。

さらに、昨シーズンのようなイレギュラーな状況への対応力もある。コロナ禍が収まらず無観客試合が決まった現在、今シーズンもスケジュールや球団の動き方の不確実性が高まっている。この状況をプラスに生かせるとしたら、それは巨人軍ぐらいだろう。

主砲の岡本和真が不調ながらも、首位を走る阪神に勝ち越すなどした。長丁場のシーズンを戦い抜く巧さが、他球団のプレッシャーになっていくのは間違いない。

主軸の離脱があった中での対応力

さて、巨人の4月を振り返ってみる。
丸佳浩が新型コロナウイルスに感染、エース菅野智之が故障、ルビー・デラロサが帰国したことにより離脱を余儀なくされた。

この状況の中でも、丸の穴を1番に入った松原聖弥が埋める形で、チームを引っ張った。それと相乗効果が出るような形で、開幕時は不調だった梶谷隆幸も調子を上げていき、チームの状態が良くなっていった。

投手陣も、菅野の離脱こそあったが、先発陣は、首位を走る阪神を上回るQS率を記録。これは12球団トップであり、今年も盤石さを見せている。離脱した菅野も、復帰後はエースに相応しい投球を見せている。特に4月23日の広島戦、ピンチの場面で西川龍馬を併殺打に打ち取った投球は圧巻だった。

野手陣の層も厚く、離脱者が増える状況においても対応できる。この強みがあるからこそ、入れ替わりでヒーローが生まれ、長丁場のシーズンを戦い抜き3連覇へと近づいていくだろう。

4月は多少苦しんだものの、首位を走る阪神からも離されすぎず射程圏内に捉えている。充分に優勝は見込める状態だ。シーズン中盤から後半にかけて主力の調子が上がり目になり、外国人が期待通りの活躍を見せることに期待したい。

要所で見られる「勝者のメンタリティ」と「意地」

低調だった4月前半と打って変わり、後半は「球界の盟主」としての「勝者のメンタリティ」「意地」が見られた。
下馬評では劣勢だった阪神とのカードでは、前評判を覆す戦いぶりを見せた。

この後は長期連戦を含めた戦い方が肝になっていく。復帰直後の選手や今は離脱した選手などもいるので、彼らのパフォーマンス次第では上昇気流に乗ることもできるだろう。

巨人軍は常に優勝を求められるため、当然選手たちに対する「当たり前」のハードルも高い。Aクラスは大前提、優勝してようやく認められるようなプレッシャーと日々戦っているのだ。このプレッシャーを高いパフォーマンスへと繋げるような、「視座の高い野球」を期待していきたい。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

光文社新書ではTwitterで毎日情報を発信しています。ぜひフォローしてみてください!