巨人軍の新守護神・中川皓太の期待値
熱烈な巨人ファンで、多くの野球マニアや選手たちからフォローされるゴジキさん(@godziki_55)が巨人軍を分析。今季から正守護神を任されることになった中川皓太。昨季は防護率0点台と圧巻のパフォーマンスを発揮しましたが、課題はどこにあるのでしょうか?
本連載がもとになっている書籍『巨人軍解体新書』はこちらからお求めください↓↓↓
代表クラスに急成長を遂げた直近2年
昨シーズン、怪我による離脱があったもののブルペン陣で最も圧倒的なピッチングを見せたのが中川皓太だ。2019年シーズンから勝ちパターンの一角として台頭してきたが、昨シーズンはそれ以上のパフォーマンスを見せていた。
ブレイクした2019年シーズンと昨シーズンを比較すると、スライダーやツーシーム等のクオリティがさらに上がった。加えてメンタリティも向上しており、防御率は0点台という圧倒的な成績を残している。唯一の懸念材料をあげるとすれば、シーズンを投げ抜く耐久性だ。ブルペン陣で頭ひとつ抜けた存在の中川を8回に置き、抑えにデラロサを固定し、勝ちパターンをシーズン通じて確立することが理想的だったが、それはかなわなかった。
だが、中川の実力はすでに日本代表クラスと言っていい。今後は、原巨人の第二次政権時にブルペン陣を支えていた山口鉄也のような、球界を代表する左のリリーバーになっていくことに期待したい。
今シーズンの中川に求められるものは?
昨シーズンまでは、抑えだけでなく7回や8回などで登板する機会が多かった。しかし、そえはリリーフの役割として最も負担がかかる役割である。よって、中川のキャリアや選手生命、チームのブルペン事情を考慮した上で、今シーズンから守護神の役割を担うことになったのだろう。
キャンプからのピッチングを見ても、直近2年間のキャリアの蓄積を活かすかのように、隙のない投球で上々の仕上がりを見せている。
この2年間の活躍で、代表に選ばれてもよいレベルにまで達した中川だが、守護神として固定される今季は、個人タイトルを獲得するぐらいの稼働を見せ、チームをリーグ優勝に導いてほしい。
近年の巨人軍は、最終的にはブルペン陣が分厚くなる傾向こそあるが、シーズン中の離脱や入れ替わりが激しく、運用面に問題を抱えている。また、最終回を任せられる投手も固定できてこなかった。そのため、中川への期待が非常に大きいことは間違いない。