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日本のジェンダーギャップ問題でフォーカスされるべきは、女性じゃなくて、男性なのだ!

こんにちは! 認定NPO法人フローレンスの前田晃平と申します。親子にまつわる社会問題を解決する事業開発やマーケティングに従事しつつ、ヒーヒー言いながら妻と二人三脚で1歳になる娘の子育てに奮闘しています。

来たる5月19日(Amazonは18日)、光文社より拙著「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ」を上梓することになり、Amazonの予約が始まりました🥳🎉

以前から、個人のnoteで書き綴ってきた記事を光文社noteの共同マガジンでも発表していたのですが、出版カウントダウンに向け、改めて書き下ろしメインの記事を発信するマガジンをつくっていただきました。発売前後にガンガン発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします……!

初回は、がっつり、ストレートに、本の宣伝ですw。
じつは、すでに、多くのみなさまから推薦のお声をいただいている次第でして……!

インフルエンサーにご推薦いただいてます😢

ジェンダー問題に詳しいジャーナリスト・東京工業大学准教授の治部れんげさんからは、恐れ多くもこんなコメントを賜っています!

「日本のジェンダー・ギャップを解消する特効薬。変えること、声をあげることが怖い人に勇気をくれます」


弊会(認定NPO法人フローレンス)の代表の駒崎弘樹さんからは、こんな有難い言葉を……!

「ニッポンの全男子に告ぐ。この本を読む前にパパになってはいけない!」


また、著名人からも予約の段階からご期待をいただいています。泣ける……!😭

なお、このnoteでも使わせていただいている本書のイラストは、インスタグラム発で今や8.7万(!)のフォロワーをもつハナウタさんです。2人のお子さんを寝かしつけたあとに、こちらの無理難題のオーダーに応えて、夜な夜な素敵なイラストを描いてくださいました。可愛すぎる……!!

パパが家で働かなければ、ママは外で働けない。これ、めちゃくちゃふつうのことじゃない…!?

本書でお伝えしたいことは、もう、タイトルの通りです。今の日本を取り巻く様々な問題、少子化、親子の貧困、“子育て罰”と表現されてしまうような「孤育て」環境……、これらの深刻な諸問題を解決するのに「パパの家庭進出」は欠かせない! という話です。自身の子育て体験を通じて、そう思うに至りました。でも、この国では、驚くほど世間でこの認識が共有されていません(自分自身もついこの前までそうでした……)。

例えば、先日世界経済フォーラム(WEF)によって発表された「ジェンダーギャップ指数2021」。日本は相変わらずG7最下位で、世界156カ国中120位という順位……。教育と医療アクセスの分野ではいい順位につけているものの、政治と経済機会の分野がダメダメで、全体を押し下げています。政治家や企業の管理職ポジションに就いている女性が劇的に少ないことなどが原因です。いわゆる「女性の社会進出」の遅れが指摘されています。

というわけで、政府もこの事態をどうにかしようと(真剣に取り組んでいるのかは甚だ疑問ですが)、「すべての女性が輝く社会づくり本部」を設置するなどして、せっせと色々な施策をうっています。やれ、女性にも政治に関心を持ってもらおう! やれ、女性の管理職比率をあげるよう企業に働きかけよう! やれ、もっと女性にキャリアを積む意欲を持ってもらおう……、等々。でも、その効果はイマイチな様子。

どうすりゃいいのさ〜、と頭を抱えている政治家の方もいらっしゃると思いますが、私は答えを知っています。体感してきた、というべきか。

ズバリ、ターゲットが違うんです!! 

こちらの記事で詳細を書いていますが、女性は社会進出したくてもできないんです。だって、無理なんだもの。そんな時間も、余裕もないんです。

「そうはいっても、他の国の女性は頑張ってるじゃないか」という声も聞こえてきますが、そりゃそうです。だって、そういった国では、男性がしっかり家事も育児もやっているのだから。我らが日本男児は、世界でも類い稀な家事育児にコミットしていないクラスタ……! 1日あたりの家事育児時間は、たったの1時間。なお、1位のスウェーデン人男性は3時間……! 実に3倍です。

そして、この男性がやっていない分の家事育児の皺寄せは、女性にいっています。1日の中で働ける時間が、男性よりずっと少ないのです。この状況で、男性と同じようにキャリアを積めって言われても、無理ゲーというもの!

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一方で「日本人男性はほんとダメ!許せない!」というのもまた違うと思うのです……。だって、日本の男たちは世界一長く働いているクラスタでもあるのです。確かに、先にご紹介した通り、日本人男性の家事育児時間はスウェーデン男性より1日2時間も少ないです。でも、どうしてって、その分働いているんだもの! サボっているわけじゃないんです!

しかも、日本人男性の多くは「これでいいのだ」なんて思っていません。それは、特に若い世代に顕著です。例えば、公益財団法人日本生産性本部の調査によれば、今や男性の新卒社員の8割は「子どもが生まれた時には、育児休暇を取得したい」と考えています。

男たちも「変わりたい」と心の中では思っています。でも、現状は先にあげた通り、相変わらず労働時間は世界一長いし、育休取得率はたったの7.48%(2019年度)……!

私は、娘の出産にあわせて2ヶ月育休を取得し、以後もきっちり定時で帰宅して、妻と平等に家事育児を頑張ってきました(少なくとも当人はそのつもり……! 事件もたくさん起こるけど!)。だからこそ、わかるんです。こんな状況でも、子育てしながら働くってことは、決して、楽じゃない……! いわんや、どちらかが旧来の残業上等のオラオラ企業に勤めていたら、もう、無理です。キャリアを積むなんて、できるはずがない。政治家になんて、なろうなんて発想がまず浮かびません。政治に興味があるとかないとか、それ以前の問題です。

つまり、ジェンダーギャップを解決するのにまずスポットライトを当てるべきは、女性ではなく、男性です。とりわけ、家事育児の当事者であるパパです!

政府が本気で「すべての女性が輝く社会づくり」を実現したいなら、まず「すべての男性が安心して家事育児できる社会づくり」にコミットしてくれ、と強く思うのです。

じゃあ、具体的にどうすればそんな社会が実現するの……?
この点は、魂を込めて本書にまとめてみましたッ!! 

ご一読いただけると、とても嬉しいです……!



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