note主催の読書感想文募集企画#読書の秋2021(2021年10月17日~11月30日)にご応募くださった感想文をピックアップするマガジンです。課題図書は『バンクシー』『文章は…
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【書評】『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦後』/著:庭田杏珠×渡邉英徳(記憶の解凍プロジェクト)~戦争の記憶を伝承する「バトンリレー」の現在~
記憶が風化することは、人間にとって自然なことだと思う。誰の人生にも辛いことはある。例えば、仕事の大きな失敗、恋人との別れ、友人の死。その記憶が時間と共に薄れてくれるからこそ、人はその経験を乗り越えて生きていける。 だが、記憶の風化に抗わねばならない場合もある。その一つは、例えば、歴史に残るような大きな悲劇が起こった時だろう。10年前に起きた東日本大震災。20年前のニューヨークの同時多発テロ。第二次世界大戦も当然その一つに数えられるだろう。人類史上初の広島・長崎への原子爆弾