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私の光文社新書

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どんなに些細なことでも、どんなに短い言葉であっても構いません。お手にとったとき役立ったり、感動したり、人生が変わるきっかけになったりした光文社新書の1冊について、ぜひみなさんだけ… もっと読む
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#書評

「#私の光文社新書」の投稿をお待ちしています!

「#私の光文社新書」の投稿をお待ちしています!

光文社新書は、2001年の刊行以来、おかげさまで1000点を突破!みなさんのご愛読に心から感謝いたします!

せっかく編集部として新しいチャレンジがはじまったこの機会ですので、このnote上で
#私の光文社新書というテーマでみなさんの投稿を大募集させていただきます

どんなに些細なことでも、どんなに短い言葉であっても構いません。お手にとって役に立ったり、感動したり、人生が変わるきっかけになった

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「週刊朝日」2023年1月20日号に小松理虔『新地方論』(光文社新書)の書評を書いています。

「週刊朝日」2023年1月20日号に小松理虔『新地方論』(光文社新書)の書評を書いています。

地方か都市か。長らく議論されてきたそんな二項対立的な問いは、都市/地方に関するステレオタイプを強化してしまうだけではないか。大事なのはそのグラデーションの「間」で考え続けることだ。ローカルアクティビストとして福島で活動し続ける著者は、そう言います。

地方で暮らしながら、その土地でかたち作られるアート、スポーツ、あるいは書店の現場を観察する著者は、そこに自分だけの居心地の良さが織りなされる空間を発

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読後で決める「2022年の新書ベスト5」

読後で決める「2022年の新書ベスト5」

なぜ今年、新書を読みまくったのか?この一年、新書を読みまくった。おそらく学生時代より多く読んだはずなので、人生でダントツで新書を多く読んだ一年となったのは間違いない。

動機はピュアな知的好奇心というより、仕事がらみである。僕は現在VOOXという音声メディアのコンテンツづくりをしている。VOOXは各界の専門家の方に、10分1話を6本、合計60分、専門テーマについて話してもらう学びのコンテンツである

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コンテンツを作る人は『映画を早送りで観る人たち』を読んで何を考えるか

コンテンツを作る人は『映画を早送りで観る人たち』を読んで何を考えるか

これは若い人だけの現象か?『映画を早送りで観る人たち』。この書名が気になっていた最中、友だちに勧められたのがダメ押しになって読んでみたら大当たりだった。人と会話する際にも、自分がコンテンツを考える際にもこの本の内容が頭から離れなくなっている。

著者の稲田豊史さんは、ライターでありコラムニストであり編集者。世の中に徐々に浸透してきたこの現象について、データや取材を元に実に多彩な角度から抉り出してい

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『上野先生、勝手に死なれちゃこまります』を読んで

『上野先生、勝手に死なれちゃこまります』を読んで

上野千鶴子 古市憲寿 光文社新書 2011年出版

 地元の図書館の棚にあったから借りて読んだ。

 だいぶ前に大変売れた本だと記憶しているが、今更ながら私も自分の親の介護などが気になってきたから、この本読んでみた方が良いと思った。

 前半は介護保険などの日本のシステムについての記述あり。介護保険が2000年に施行されたなんて、ほんとに最近できたシステムだということをこの本で知った。親の介護はま

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書評:『日本の食と農の未来〜「持続可能な食卓」を考える』

書評:『日本の食と農の未来〜「持続可能な食卓」を考える』

日本の食料自給率は落ち続けている。国内で消費される食料のうち、国内産でまかなわれている比率が食料自給率と言う。農林水産省の発表では、2020年のカロリーベースの食料自給率は37%と、2018年と並んで過去最低の水準となった。

経済のグローバル化によって、世界の様々な国から農産物を輸入できるようになり、私たちの食卓を豊かになった。しかし、国内産の農産物が減ることは、食料安全保障上の懸念事項となる。

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書評「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?」

書評「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?」

本書の結論から申すと「絵画、音楽に触れていることで直感力・感性的な部分に磨きがかかり、ビジネスにおける意思決定能力の質が上がることから、世界のエリートは美意識を鍛えているのかもしれない」といった格好である。

だいぶ短絡的に結論を記載したが、実際にはなぜアートに触れることで意思決定能力の質が上がるのか、をより細かい分析をもとに書かれており、学びになる点が多い。

ポイントはアート×ビジネスの観点で

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(書評)アウトサイダー・アート (光文社新書) -服部 正  (著)

(書評)アウトサイダー・アート (光文社新書) -服部 正 (著)

アウトサイダー・アート (光文社新書)  – 服部 正  (著)
初版 2003/9/17

読みやすく、わかりやすい書籍だ。
そのサブタイトルには、現代美術が忘れた「芸術」とある。
従来型のアートの枠組みにとらわれないアートの概念。本書は、そんなアウトサイダー・アートから、アート全体を俯瞰して、その本質を解き明かす試みを感じる。

概要として
「アウトサイダー・アート」(アールブリット)とは、精

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日本のものづくりを支えた ファナックとインテルの戦略 (光文社新書) 柴田友厚著

日本のものづくりを支えた ファナックとインテルの戦略 (光文社新書) 柴田友厚著

産業における日本のお家芸と言えば、まず真っ先に自動車産業が挙げられることが多い。
世界に冠たるメーカーとして君臨するトヨタをはじめ、国内メーカーの存在は日本人のモノづくりを象徴する存在として、国の威信を背負っている印象がある。

しかし、実はそれ以上に世界的なシェアを誇るものづくり産業がある。まさしく"知られざるガリバー"、工作機器メーカーだ。

ふだん消費者の私たちがその存在を意識することがない

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書評:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)
山口周 著

書評:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書) 山口周 著

書評:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)  山口周 著

・申し上げたいのは、感性は教育されるものではない。本来のアートの視点(極)は、この書のどこにあるのだろう?

・内容を流れに沿って考えると本書のテーマは、経営に於けるサイエンス(論理:情報学的な数値データ的視点からの科学的な理論展開に無理はないか?)とアートの相克において、直

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愛に満ちた書評論: 豊崎由美 『ニッポンの書評』

愛に満ちた書評論: 豊崎由美 『ニッポンの書評』

「淀長(淀川長治)さんみたいになりたい」。

著者は、巻末に掲載された大澤聡との対談の中で、書評のひとつの理想の姿としてそう語る。

著者にとって、書評は愛と尊敬なのだ。

だからこそ、著者は書評の意味について考え、そして時に辛口にもなる。読者はそれを受け入れる。プロとしての書評家の規範にも納得できる。

その愛は、読者に8割向けられ、作家に2割が向けられている。

気をつけた方がよい。あなたはき

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インサイト(ニーズに答える方法論)

インサイト(ニーズに答える方法論)

言われたことをそのままやっててももうダメだ。みんなが欲しいものは何か?この回答は、みんなに聞いても答えは出ない。

今日は真面目に、勉強になったことをメモ。

参考:なぜつい「買ってしまう」のか?
松本健太郎著

なぜ「つい買ってしまう」のか? 「人を動かす隠れた心理」の見つけ方 (光文社新書) https://www.amazon.co.jp/dp/4334044417/ref=cm_sw_r_

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書評とはその味わいを著者らへ敬意を込めテキストに落とし込むお礼の作業なんだにゃ🐾

書評とはその味わいを著者らへ敬意を込めテキストに落とし込むお礼の作業なんだにゃ🐾

#書評 #子供の脳は肌にある #光文社新書

こにゃにゃちわ🐈今回は三毛猫ミャアが記事をお届けしニャス💕

光文社新書しゃんが面白い企画をやってらっしゃるんだニャ。

レーベル創刊以来、刊行ブックスが千点を突破したことを記念して、note読者から #私の光文社新書  を募集されているのにゃ。

ちなみに、ウチの飼い主さんが、「著者の立場から他の作品を一冊あげてほしい」との依頼で筆をとったのがコチ

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(書評)世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか? 山口周 光文社新書

トピックス
・本との出会い
・本の構成、内容
・より詳しい内容

・本との出会い

書店をぶらぶらしていた際に、アート的な感覚を養えるようなタイトルを見かけて衝動買いをして、読了した。
背景としては、仕事ではどちらかというと論理的な思考ややり方を求められることがあり、バランスをとりたいと思った。

しばらく間をおいて、NewsPicks マガジンVol2 の必読書特集で、明石ガクト氏がクリエイティ

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