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私の光文社新書

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どんなに些細なことでも、どんなに短い言葉であっても構いません。お手にとったとき役立ったり、感動したり、人生が変わるきっかけになったりした光文社新書の1冊について、ぜひみなさんだけ…
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#読書

「#私の光文社新書」の投稿をお待ちしています!

「#私の光文社新書」の投稿をお待ちしています!

光文社新書は、2001年の刊行以来、おかげさまで1000点を突破!みなさんのご愛読に心から感謝いたします!

せっかく編集部として新しいチャレンジがはじまったこの機会ですので、このnote上で
#私の光文社新書というテーマでみなさんの投稿を大募集させていただきます

どんなに些細なことでも、どんなに短い言葉であっても構いません。お手にとって役に立ったり、感動したり、人生が変わるきっかけになった

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読書: #2 誤読のイタリア | ディエゴ・マルティーナ

読書: #2 誤読のイタリア | ディエゴ・マルティーナ

この五年以上 毎日 仕事関連以外に何かしらの活字を読むのを 自分に課したノルマ/習慣にしている の ですが
堅い本を集中して読めば 遅読が災いして脳内のフィラメント(もはや古語?)のどこかが焼き切れ 読書習慣自体がお釈迦になりそうな感覚に襲われるため
肩の凝らない軽めの本を 同時に/付け合せ的に読み進め バランスを保っている次第です。

コロナ騒ぎが少し収まった去年のある時期
近所の書店もどきの書

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読書の記録 三木那由他『会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション』

読書の記録 三木那由他『会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション』

 朝起きて夜寝るまでの間のどこかのタイミングで、たいていの場合、私は誰かと会話しています。家族や職場の同僚、取引先の偉い人、友人、コンビニの店員さん、その他、いろんな人と特に何か考えることなく会話をしています。

 会話を哲学するなんて言われてもな〜と読む前は思っていたのですが、会話を哲学するのがこんなに面白いことなのかと読み終えた今、私、少々興奮しております。この興奮を醒めやらないうちに誰かに伝

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【読書感想】映画を早送りで観る人たち

【読書感想】映画を早送りで観る人たち

こんにちは、天音です。

稲田豊史さんの『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)を読了しました。

話題の書ではないでしょうか。
ファスト映画を公開していた男女の提訴が決定したことで、“ファスト映画”を具体的に取り扱った本書も一層注目されましたね。

映画や動画などの映像を倍速・10秒スキップでみることの原因や、その目的に切り込んだ本書。映像作品をコンテンツとして、“鑑賞”ではなく“消費”する現

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ビッフェスタイルでエンタメを食べ尽くしていける現代についての鋭い考察本

ビッフェスタイルでエンタメを食べ尽くしていける現代についての鋭い考察本

ファスト映画ブーム・映画を倍速で観る、といった行為がなぜ起きるのかによる現代人カルチャーの分析論。批判的な話ではなく、その根底にある「時間とお金がない現実」「視聴者受けを狙いすぎるメディア」「消費し尽くせない膨大なコンテンツ」「他者とのコミュニケーション」という複雑な要因を解きほぐしていってる意味で、とても面白い本でした。

自分は中学生くらいから映画・音楽好きなので・・お金のない頃はもっぱらレン

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もう一つの資本主義経済。『「その日暮らし」の人類学』小川さやか

もう一つの資本主義経済。『「その日暮らし」の人類学』小川さやか

小川さやか先生の文化人類学入門。新書サイズでコンパクトながら、ちょっと硬派で、文化人類学の先行研究とかをしっかり勉強することができます。もちろん、こういう学術的な部分を読み飛ばしてもOK。

Living for Todayとは、その日その日を生きること。日本で暮らしていると、一日一日の積み重ねが一ヶ月で、一年で、といったことには無頓着になります。今日と同じ明日が来ると思ってしまいがちだし、1年後

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【感想】書籍『映画を早送りで観る人たち』

【感想】書籍『映画を早送りで観る人たち』

昨年3月頃、SNS上でバズった現代ビジネスの1本の記事。

映画好きは「何だその鑑賞の仕方は!けしからん!」と怒り、倍速視聴派は「うるせぇ!映画ぐらい好きに見させろ!」と怒り返していた(どっちも私の偏見を含みます)
バズった余波はTwitterに留まらず、長文で意見を述べているブログやそれこそnote記事も少なくなかった。
そんな風に大バズりしたおかげなのか、そこから連載のような形で深掘り記事が書

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働くお母さんのバイブル『育児は仕事の役に立つ』の著者浜屋祐子さんと対談しました。全文公開!

働くお母さんのバイブル『育児は仕事の役に立つ』の著者浜屋祐子さんと対談しました。全文公開!

子育てが楽しくない、自信がない、お母さんをやめたい…、そんなお母さんたちに、ずっとお母さんはスゴイ!を伝えたくて、お母さん業界新聞をつくってきましたが、なかなか伝えきれず…。

そんなときに出会った一冊『育児は仕事の役に立つ』(浜屋祐子・中原淳共著/光文社新書)。読むにつれて、曇っていた視界が、どんどん明るくなってきました。

この本は、働くお母さん、お父さんはもちろん、企業で部下を持つ方、人事部

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備忘録。1

備忘録。1

 本を読んでいる。本をほとんど読んでいなかった時期(月に1・2冊)という時期もあるにはせよ、物心ついた頃から本というものは、身近な存在であった。大学に貼られた「4年間で100冊の本を読みましょう!」なる掲示も「少なくない?」と友達と会話していたような記憶がある。

 ただ、私も読んだ本の内容を忘れるということはよくある。これまでに読んだ本を、読書を管理するアプリなりで記録してはいるのだが、それでも

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【読書感想】感染症という視点から文学と哲学を読み解く

【読書感想】感染症という視点から文学と哲学を読み解く

こんにちは、Yukiです。

今回は、福嶋亮大さんの『感染症としての文学と哲学』をご紹介します。

このような状況になってから感染症というテーマに興味を抱いていたところ、丁度合致するような本が出ました。そして期待通り、いやそれ以上に本書は面白かったです。

全部を紹介することはできないので、いくつかに絞って面白かったポイントを紹介したいと思います。

本の内容と感想まず、本書は感染症が文学と哲学に

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『オリックスはなぜ優勝できたのか』感想

『オリックスはなぜ優勝できたのか』感想

自分、野球全然わかんないんですよね。球団マスコットは好きが好きでその関係でなんとなーく球団の名前くらいならわかるかなくらいです。本当に野球の知識が無いのでオリックスと言われても全くイメージがわかず、『オリックス・バッファローズ』という名称でやっとベルたそのチームだとわかったくらいです。ベルたそ可愛いよね、俺はポリー派だけど。

じゃあなぜこの本を買ったのかというと、全く知らない世界の話の実情を描い

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