
【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.129
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宮下規久朗『名画の生まれるとき』

肖像という芸術を成り立たせてきたのは、単なる記録や、ましてや美の追求などではない。身近な者を失った者のどうしようもない喪失感が切実に求めたものであり、それによって制作された遺影がこうした悲嘆を少なからず癒してきたのである。
瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』

なぜ女性の側から批判され、問題視されるのか。それは女性を都合よく型にはめようとしていたり、女性の声や感覚を無視していたりするからです。そしてそれは男性にとっても不自由であったり、ときには危険であったりもします。
宮元健次『聖徳太子 七の暗号』

平安末期の人々が死に恐れを覚えたのに対し、飛鳥から奈良期の人々は、死者に恐れを覚えたのである。死霊たちよ、永遠に眠っていてほしい。そういった願いが、あの巨大な古墳を築かせたに違いない。あの重い石棺が、当時の人々の死霊への恐れを赤裸々に物語っているといってよい。
ソフトバンクアカデミア特別講義『孫正義 危機克服の極意』

常にここから先、何が起きるかということだけで冷静に判断しないといけない。波とかそんなアナログチックな表現で判断する人、占いに頼る人、誰かの予言に頼る人、これ、経営者としての才覚はゼロ、そう思うべきです。
三木義一『給与明細は謎だらけ』

日本のサラリーマンの税金のむしられ方は、羊たちの毛刈りを連想させる。羊たちは、何も知らず毛をむしられ、吠えることもなく、羊飼いや番犬の誘導によりいとも簡単に引っ込んでくれる。
別所哲也『夢をカタチにする仕事力』

一日二四時間のうち、二時間を映画に費やすというのは、考えてみれば一大事かもしれない。大人になればなるほど、時間は大切になってくる。(中略)
数時間を映画鑑賞に当てると考えた場合、短編で長編大作と同じくらいの満足が得られるのであれば、これほど効率のいいことはありません。
小林哲夫『平成・令和 学生たちの社会運動』

どの時代にあっても、学生は社会と向き合っている。社会がこうあれば良いと考えている。ただ、それを表現する術を知らない、どう表現していいのかわからない、表現したいがそんなことをしてもいいのか、などと思いを巡らせているのではないか。