【リレーエッセイ】創刊20周年! 光文社新書の「これから」を発表します!
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【リレーエッセイ】創刊20周年! 光文社新書の「これから」を発表します!

読者のみなさま、日ごろから光文社新書への応援をありがとうございます! 光文社新書は、本日2021年10月17日に無事に創刊20周年を迎えました。アランちゃんも晴れて成人したということで、20年の歩みを振り返るリレーエッセイは今回も最終回です。トリは初回からの久々の登場となります編集部の田頭がつとめさせていただきます。

20周年を迎えて、極私的な雑感

さて、いまこの文章を20周年の当日にのろのろと書きだしながら、それにしても、と思うわけです。自分は、あと何年本を作ることができて、どれくらいの数を世に送り出すことができるのだろうかと。

ぼくが新書編集部に異動したのは2年前の9月なんですが、このリレーエッセイで初めて知ることも多くて、個人的にこの連載はとても面白いものでした。光文社新書の、時代をかざった本にまつわる個々のエピソードはこんな機会でもなければ世に出なかったでしょうし、コロナ禍の今、編集部で会ったり話したりする機会もめっきり減った同僚たちの考えが知れたことも大きな収穫でした。考えてみたら、ぼくは在籍している期間の3/4がウィズ・コロナだったんですよね。

そして明かされる歴代の書目の部数にはやはり考えさせられました。冒頭の問いに戻れば、ぼくが今後何年本を作り続けようが、たぶん『さおだけ屋』の164万部を超えるベストセラーを作ることはないでしょう。あくまでたぶんですけど。もしかすると、すべての担当作を合算しても164万部に達しないかもしれない。そんな気さえもします。それは編集者としての力の差もありますが(はなはだ残念ながら!)、しかし時代の変化を考えると(負け惜しみっぽいですが)、部数で比較すること自体がもうナンセンスかもしれないからです。

もちろん、ビジネスである以上は部数が大事であることはいうまでもありません。が、部数「だけ」が新書の評価の指標となるのはちょっと乱暴なような気がします。そもそも新書という大量生産→大量販売を目的とした、ひょっとすると古き良き時代の産物かもしれないフォーマット自体を、考えていかなければならない時代であるようにも思います。販売・流通、宣伝の手法も含めて、あるいは「新書」とは何か、ということを、ですね。「変わらないために変わり続ける」とは福岡伸一先生のエッセイ集のタイトルですが、なんだかやたらと心に沁みるものがあります。

光文社新書が改めて目指すところ

さて、そんな個人的な感慨はさておき、といってもこんなことをつらつらと思っていたのでこの20周年フェアを企画したようなものなんですが、ここで光文社新書は改めて、以下のことを読者のみなさんにお知らせしたいと思います。20周年を迎えての所信表明のようなものとお考えください。

①若い読者が読んでもおもしろい知の入門レーベルです

光文社新書は、若い読者に手にとってもらうことを決してあきらめません。中高年男性向けのタイトルが現状では新書として正解であることはわかっていますが、それ「だけ」ではいささか物足りない。今後30年、40年とレーベルとして歩みを進めていくためにも、性別を問わず、常に20代~30代の読者の方にも支持される新書でありたいと思っています。目指すは、「はたち」になったら読んでほしい、「はたち」の我が子に読ませたい新書。今回、日向坂46影山優佳さんにフェアキャラクターをお願いしたのも、まさに編集部のそんな願いからでした。まずは、存在を知ってほしい。そして、手にとっていただくきっかけになればと思っています。

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帯のコピー:「20歳になった。世の中のことをもっと知りたいと思った。」

②「気のきいた」教養新書です

光文社新書は、重厚な教養新書のヒール役として(笑)、軽やかで融通無碍なレーベルであることを目指します。世の中をちょっと斜めから見る、かゆいところに手が届く、あるいは、ひねりのあるタイトルやフレッシュな書き手とともに新しい知の世界を築いていく。そんな「気のきいた」教養新書でありたいと願っています。

創刊20周年の最初の6冊

この10月に発売する新刊は以下の6冊。非常に「らしい」ラインナップだなあと思います。

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①西林克彦『知ってるつもり』

超ロングセラー『わかったつもり』の続編がついに登場! 手前みそながら、ともにすばらしいタイトルですよね。とても光文社新書らしい教養新書だと思います(笑)。『わかったつもり』を「知ってるつもり」になっている方は、ぜひ2冊併せてのご購読をおすすめします。

②三浦展『大下流国家』

『下流社会』(光文社新書売上げ歴代2位)の三浦さんの最新刊です。タイトルのインパクトがすごすぎます。まさに出版業界の流通システムの変化なんて、この「堕ちていく」日本の代表的な例かもしれませんね。すごいタイミングで実現した出版だなあと思います。

③宮下規久朗『名画の生まれるとき』

光文社新書は、じつはアート新書レーベルでもあります。累計30万部超えの中野京子先生の「名画で読み解くシリーズ」に加え、池上英洋先生、布施英利先生、最近では毛利嘉孝先生の『バンクシー』のヒットもありました。宮下規久朗先生は、こうした執筆陣のまさに中心的な存在。光文社新書では6冊目のご著書になります。

④酒井敏『野蛮な大学論』

こちらはぼくの担当書目です。この光文社新書の記念すべき月に、大学とは、研究とは、教養とは、という根本的な問いに答える1冊を出したいと思っていました。「野蛮」というのは、実は編集者にも当てはまりますし、ビジネスにも応用できる概念だと思っています。

⑤景山洋平『「問い」から始まる哲学入門』

著者の景山先生(影山じゃないですよ!)は1982年生まれの新進気鋭の哲学者。今後、光文社新書はこうした哲学分野の新書は強化していきたいと考えています。「けれど、私たちは問うべきです」という冒頭の言葉にはしびれます。そうなんですよね、状況に身を任せているだけではだめなんですよね。

⑥高水裕一『物理学者、SF映画にハマる』

これまた光文社新書らしいタイトルです。SF映画における「時間」と「宇宙」がテーマなんですが、やっぱりちょっとひねって勝負してしまう(笑)。著者の高水裕一先生は、やはりまだお若く、近年注目度が高まるいっぽうの研究者。ホーキング博士のお弟子さんです(!)。


そんなこんなで光文社新書20年の新たな一歩をお伝えしてきました。これからも、こちらのnoteとTwitterでは変わらず発信を続けていきます。今後とも光文社新書をよろしくお願いいたします!

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