【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.139
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松崎久純『好きになられる能力』
私たちは、いくら実力があっても、専門分野の能力が高くても、人から選ばれることがなければ、運のない人生を歩むことになる。
だが、誰もが専門分野の強化には一生懸命だが、人に選ばれることについては、案外無関心なのである。
片田珠美『なぜ、「怒る」のをやめられないのか』
内部で吹きすさぶ嵐に気づき、その突然の暴発を事前に察知することは、内面をきちんと見つめるという作業によってはじめて可能になる。突然あふれ出る怒りを何とかしたいと強く願うのであれば、心の中に潜んでいるものを意識化して言葉にする練習を積み重ねなければならない。
岡本裕一朗『モノ・サピエンス』
消費者に多様な選択肢が示され、かれらはそのなかから気に入ったモノを購入する、そんな消費者社会と、「カラスの勝手主義」の親和性はきわめて高いといえます。そこでは、多様な文化、多様な感情、多様な観点に応じて、ものの見方や考え方が選択されるわけです。
伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
見えない人、とくに先天的に見えない人は、目の前にある物を視覚でとらえないだけでなく、私たちの文化を構成する視覚イメージをもとらえることがありません。見える人が物を見るときにおのずとそれを通してとらえてしまう、文化的なフィルターから自由なのです。
池上英洋『恋する西洋美術史』
そのうちにいやでも気がつく。美術作品のかなりの部分を、恋愛のテーマが占めているということに。
つまるところ、人類の二大関心事は、ずっと死と愛だったということだ。美術作品に描かれた主題に、そのふたつのテーマに関係するものが多いのも当然だ。
吹浦忠正『「平和」の歴史』
墨子を代表とする東洋的な平和観はわが国に脈々と継承されてきた。しかし明治以降急速に導入された西洋的価値観の行き着く先は、自己の主張する正義を力によって示すという、太平洋戦争終了以前の昭和史の歩みそのものとなった。
高杉尚孝『論理的思考と交渉のスキル』
論理的思考のみで問題が自動的に解決するわけではありません。問題の具体的な解決策を追求するには、論理的思考を前提とした問題解決の手法を理解することが求められます。そして、論理的な思考に基づいた問題解決手法によって、最終的に正しい解決策を見出すことが望まれるのです。