【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.90
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西尾克洋『スポーツとしての相撲論』
何を残し、何を変えるべきなのか。
そしてそれはなぜなのか。
相撲協会に求められるのは大相撲の世界に残るあらゆる文化を整理し、それらを世間に毅然と説明できる状態になることではないかと思うのです。
土居丈朗『財政学から見た日本経済』
税金が重いと感じることと、財政を身近に感じられないこととは、密接に関係していると思われる。税金が重いと感じるのは、税金を払った割には見返りが少ないからで、どうせ見返りが少ないなら、政府がどんな行政サービスを提供するかに期待はしない。
岡嶋裕史『大学教授、発達障害の子を育てる』
ふだんの友だちとの付き合いでもやもやした気分をいつも抱いている子が、自分の思い通りに動き、駆動原理を明解に理解できるモノに接した嬉しさを想像してみて欲しい。長年探し求めた運命の人に出会ったくらいのインパクトはあるのだ。
長山靖生『バカに民主主義は無理なのか?』
人の上に立つ人間は、「清濁併せ呑む」というのか、「嘘も方便」というのか、適当に嘘もつけるくらいでないとダメだとすら思われている節がある。しかし、「清濁併せ呑む」政治家は、往々にして、汚いものばかり飲み込みたがる傾向がある。
棚瀬一代『離婚で壊れる子どもたち』
子どもは、悲しみにうちひしがれている親を何とか支えようと必死になるものだ。二歳、三歳という幼い子どもであっても、それは同じである。その結果として、鳥がついばんで傷ついた果実が早く熟するように、成長が不自然に加速され、「疑似成熟」してしまうのである。
西福江 高取保育園『子どもが育つ玄米和食』
歯は親知らずを含めると全部で三二本あります。その中で二〇本が臼歯、つまり穀物をすりつぶす歯です。残り一二本のうち八本が野菜を噛み砕く門歯、四本が肉や魚を引き裂く犬歯です。この割合に合わせてものを食べるといい。つまり、穀物が五、野菜が二、肉や魚が一の割合になります。
宮下規久朗『欲望の美術史』
あらゆる人間の営みは欲望によって成り立っている。美術といえども例外ではない。美術は、人間の様々な欲望を映し出す鏡でもあるのだ。