【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.127
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高城剛『サバイバル時代の海外旅行術』
旅とは、自分を映す鏡のようなものだと思います。言葉も地理も分からず、自分とはいったい何なのか、自分にできることが何かを考え、行動する機会でもあるからです。旅を通じて知ることができるのは、接する世界だけではなく、己自身でもあるのです。
鈴木涼美『JJとその時代』
かつて女性たちの苦労をいくらか楽しいものに変えてくれた、暗い夜道みたいな人生で不安を少し和らげてくれた、くさくさした現実を極彩色の夢で色着けてくれたそれは、過去の遺物としてその内容や読まれた背景を含めて忘却してしまうにはあまりに眩い。
保阪正康『大本営発表は生きている』
軍事とは、国民の生命や財産を恣意的な国家目的のために犠牲にしろというのが、本来の意味である。それを隠すために麗句を並べれば並べるほど、情報統制を図る、つまり大本営発表になってしまうのである。
内田青蔵『「間取り」で楽しむ住宅読本』
よく考えれば、住み手は多様だ。しかも夫婦と子どもという形態以外の家族も増えた。そもそも同性者による夫婦も現われる時代だ。そうした多様な住み手が、どのような生活を求めているのか、その答えが間取りを大きく変える。そうした時代をわれわれは迎えている。
富田昭次『サービスはホテルに学べ』
サービスの提供者は、サービスを通した人と人との触れ合いの中で、自分自身が商品であることに気づかなければいけないのだ。それゆえ、そこにおける会話は、私たちが通常交わす会話とは異なるはずで、それを自覚した人だけが、印象に残るサービスを提供するのである。
吉井仁実『〈問い〉から始めるアート思考』
人は最後まで人間にしかできないことを求めるでしょうし、最後に残る仕事が何かと言えば、それは答えのない「問い」を見つけて、今までになかった表現方法でそれを提示し、人々をうならせるような、言い換えればアートのような仕事だと思います。
長坂信人『素人力』
数字が取れなくてもいいなんて、絶対に言いません。ヒットしたほうがいいに決まっている。ただ、結果が出なくても腐ることはない。考えつくありとあらゆる努力をして、あがいて、「0.1%でも上げよう」と食い下がることが大事だと思うのです。