【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.61
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長山靖生『「人間嫌い」の言い分』
他人のことを完全に理解することは決してできない。(中略)人間嫌いなら、その絶望的な孤独を承知している。しかしそれでも、他人を愛することはできるのである。むしろ不完全にしか分かり合えないと知っているからこそ、成熟した人間嫌いは、愛することの大切さを知っているのだ。
エノ・シュミット 山森亮 堅田香緒里 山口純『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』
それについて考えたり、議論したりするということ自体が、すでに無条件のベーシックインカムという考え方の持つ意味の一部なのです。つまり、今まで疑うことのなかった価値観を問い直すということ自体が、無条件のベーシックインカムという考え方の持つ重要な要素になっているのです。
佐藤優『キリスト教神学で読みとく共産主義』
筆者が、廣松の思想に惹かれるのは、そこに本物の革命家としての精神があるからだ。いかに離れていても、精神は精神によって察知されるのである。筆者は、自らのキリスト教信仰を確認し、強化するために、優れた革命家である廣松の精神と魂を必要としているのだ。
菊澤研宗『「命令違反」が組織を伸ばす』
人間が関わる重大な失敗の多くは、良くない結果が生まれることを十分知りつつ、なぜか失敗に突き進んでしまうような、そんな失敗である。つまり、世の中には、単なる無知や不注意だけでは説明できないような失敗もあるのだ。
岡嶋裕史『数式を使わないデータマイニング入門』
現在、自らの情報を開示しないことは、生きていく上で必要なサービスを受けられないこととダイレクトにリンクする。これを選択できる個人は多くないだろう。
好むと好まざるとにかかわらず、情報を搾取されないと生活できない世の中が現出しているのである。
渡辺弥生『子どもの「10歳の壁」とは何か?』
よく考えてみると、いったい理想的な9歳、10歳とは、どんなことができている子どもを言うのでしょう? 私たちは、健全な9歳、10歳を目標にしながらも、実際はどんな子が健全な10歳なのか、こんなシンプルなことさえわからずに、がむしゃらに育てようとしているのです。
田嶋幸三『「言語技術」が日本のサッカーを変える』
日本のサッカーが今後、世界と互角に勝負するためには、「スポーツバカ」では通用しません。体力や身体技術と同じくらい、考える能力、筋道を整理する論理力、ことばによる表現力といった「知的な力」が必要になるでしょう。