見出し画像

【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.146

バックナンバーはこちら


門倉貴史『統計数字を疑う』

統計は私たちにただひとつの数字を示すが、その数字の解釈の仕方は何通りもある。間違った解釈をしないためには、どうしてもその統計の生い立ちや過去の動きを知っておかなければならない。


山口仲美『犬は「びよ」と鳴いていた』

[ABAB]型は、「いらいら」「うろうろ」「がたがた」「ごそごそ」「ぴかぴか」と現代と共通の語を多く含み、かつ全種類数の四割を占めています。江戸時代も同様です。[ABAB]型は、まさに日本の擬音語・擬態語の中枢を形成しているかたちなのです。


宮下規久朗『食べる西洋美術史』

食事には社会性があり、文化があるのであって、そこが動物と人間を分ける大きな分岐点となっている。西洋美術はそれを的確にとらえてきたといえるし、西洋美術における食事表現を通覧すると、いかに食事が人間の文化にとって重要であるかがわかるのである。


宮元健次『神社の系譜』

皇族対策が一通り完了すると、最後に残るのが、天皇の権威への対抗であろう。すなわち徳川家は天皇の権威に匹敵する権威、いわゆる王権を身につける必要があった。(中略)家康自身神道を深く研究した結果、自ら神となって、子孫が神の末裔となることを強く望んだわけである。


水無田気流『シングルマザーの貧困』

今日の社会では、あらゆる側面で自由競争が標榜される一方、実質的に女性が一人で子どもを産み育てる自由は乏しい。それは、この国の女性が本当の意味では「産む自由」を手にしてはいないことの証左ではないのか。


木暮太一『学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール』

「説明する」というのは、授業や商品のプレゼンに限ったことではありません。状況にかかわらず、自分の考えを相手に伝えることはすべて「説明」にあたります。


周藤芳幸『物語 古代ギリシア人の歴史』

ローマ史の主人公がカエサルやハドリアヌス帝のような「人物」だとしたら、ギリシア史の主人公はあくまで「アテネ市民団」や「スパルタ市民団」だったのである。同じ西洋古代史といっても、魅力ある人物が活躍するローマ史の方が圧倒的な人気を集めている理由は、まさにこの点にある。



この記事が参加している募集

新書が好き

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

光文社新書ではTwitterで毎日情報を発信しています。ぜひフォローしてみてください!