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#勝手に社内リレーPLAYBACK vol.43

光文社新書のTwitterで月〜金につぶやいている「#勝手に社内リレー」を厳選プレイバックしていくこちらの連載。光文社古典新訳文庫のツイートを受け、光文社新書が「勝手に」ひもづけて、あるいはこじつけて既刊本をご紹介していきます! 担当・田頭の「勝手な」ふり返り付き。

『偉業』『絶望』『カメラ・オブスクーラ』→『昆虫採集の魅惑』

担当の自己採点★★★ 自社ながら、ナボコフの作品がこれだけ文庫化されているなんてスゴい! 個人的には新潮文庫の若島正さんの向こうを張った『ロリータ』の新訳を読みたいと思いますが、まあ今だといろいろ気を遣わなきゃいけない作品だから難しいんですかね…。手持ちの大久保康雄訳、新潮文庫の旧版には映画版の1カットが装丁にあしらわれていますが、ジェレミー・アイアンズが激シブです。


『月と六ペンス』→『月と日本建築』

担当の自己採点★★★ この個性的なタイトルの「月」と「六ペンス」の意味については、どの出版社のものでも解説で触れられています。古くは中野好夫、最近だとこの土屋政雄さんや金原瑞人さん、少しずつ解釈が違っていて面白い。個人的には「月」は狂気のメタファーではないかという気がしますけど。「Lunatic」ってそういう意味ですし。


『恐るべき子供たち』→『洋画家の美術史』

担当の自己採点★★★★ これだけ才能があって、しかも端正な容貌をお持ちだったら、そりゃまあモテてモテてたいへんだったでしょうが……。東郷青児の起こした不倫の末の情死未遂事件を詳しく知りたい向きは、宇野千代『色ざんげ』(岩波文庫)をどうぞ。それにしてもパワーワードすぎるタイトル!


『白夜/おかしな人間の夢』→『バッタを倒しにアフリカへ』

担当の自己採点★★★★ バッタ博士は本当にカッコいい人ですよね。ちなみに「白夜」といえば、先週の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』と同じくヴィスコンティが映画を撮っていますね。マストロヤンニがものすごい存在感を放っているためか、ドストエフスキー原作ということを忘れるくらいイタリアの匂いがします。


『すべては消えゆく』→『三島由紀夫  幻の遺作を読む』

担当の自己採点★★★ 三島の戯曲はいいですよね。文字通り芝居がかった台詞回しが舞台映えするからでしょうか。「サド侯爵夫人」は、9年前に野村萬斎さん演出の舞台を観ましたが、いい体験でした。


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