【名言集】光文社新書の「#コトバのチカラ」 vol.110
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小幡績『すべての経済はバブルに通じる』
経済を成長させるために投下された金融資本が、経済において利益を生み出す決め手になると、その金融資本が主役になり、こちらの目的が優先されるようになります。経済と金融とが主客逆転し、金融資本が利益を上げ、自己増殖するための収益機会として経済は存在することになるのです。
ゴジキ(@godziki_55)『巨人軍解体新書』
これまでの成功や失敗の体験、その積み重ねで得られた知見によって、言葉やデータでは表せない直感・感性が生まれ、実際に機能するようになる。ロジックやエビデンスはいつか「限界値」に達してしまうので、それだけだと直感を持つ相手に劣ってしまうケースも出てくる。
飯島裕子『ルポ コロナ禍で追いつめられる女性たち』
多くの調査で、女性より男性、地方より都市、低所得者より高所得者、中小企業より大企業において、テレワーク実施率が高くなっている。端的にいえば、大企業に勤める年収が高い男性が最もテレワークしやすく、年収が低い非正規の女性が最もテレワークしづらいということになる。
長山靖生『新書で名著をモノにする 平家物語』
『平家物語』を読みこむと、誰でもわが身に照らして反省すべきこと、自戒すべきところが思いあたるはずだ。面白くてためになるという謳い文句はよく聞くが、それを偽らないのが古典である。
山口周『外資系コンサルの知的生産術』
情報収集にはもちろん念頭に置いておくべき作法がいろいろとあります。しかし、そのルールに縛られて身動きが取れないというのは何より避けなければいけません。なぜなら、結局のところ、集められる情報の質と量というのは、運動量で決まるからです。
小島毅『江と戦国と大河』
なぜかくもたびたび戦国乱世を描く作品が大河ドラマで取り上げられるのだろう。それは、つまるところ、私たちの深層心理には、争いごとを好む心根があるからではないのか。「乱世はきらい」と言っておきながら、実は諍いごとが大好きなのである。
齋藤孝『座右の世阿弥』
時の流れの試練に耐えた古典には、「魂の避難所」のような力があります。
目の前の現実に行き詰まったとき、いまの文脈だけで捉えるよりも、時空を超えたなかにある普遍性が、むしろ心を支えてくれるのです。