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【リレーエッセイ】電子書籍元年。光文社新書、電子書籍をはじめました!

アランちゃんはまもなく20歳。おめでとうございます!!!

こんにちは、光文社の電子書籍担当の佐藤です。受け継いだバトン、わたくしは電子書籍のお話をいたします。
アランちゃんが8歳のころ、日本では電子書籍元年と呼ばれる2010年を迎えました。海外でAmazonやApple、Googleなどが動き始めて、そろそろくるぞ!という2010年は日本の「電子書籍元年」と呼ばれる年。アランちゃん8歳。

1、三宅編集長に電子書籍始動のお話を聞く……!

光文社新書の電子書籍始動当時を知る三宅編集長にお話しを伺ってみました!


光文社新書で電子書籍を始めた経緯をお聞かせください。

三宅編集長  2009年12月刊の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社)が紙だけでなく、電子もバカ売れしているのを見て、新刊電子化にチャレンジしたいと考えていました。ただ、書き手の方々の電子書籍に対する警戒感も強く、なかなか機会がありませんでした。そんな折、ITに強い岡嶋裕史さんという著者の方が、「今度の新刊、電子化しませんか?」と言ってくださったのです。ちょうど2010年3月に『アップル、グーグル、マイクロソフト』という新刊が出ることになっていました。そこで、担当の古谷役員(当時)に相談し、丸山さん(現・総務部長)にボイジャーという会社を紹介してもらい、ドットブックという形式で、iPhoneアプリの形で、岡嶋さんの著作を含め4~5点、刊行しました。その後、SonyのReaderStore、紀伊國屋書店のKinoppyなどのサービスが始まりましたが、少し遅れて日本でスタートしたKindleやAppleの登場によってepubファイル形式に統一されていきます。そこから新刊・既刊もどんどん電子化していくようになりました。上記の岡嶋さんの新書もepubに作り直して2011年8月にKindleで発売されています。

電子書籍をはじめてから、印象に残ったことはありますか?

三宅編集長 当初の電子書籍ファイルであるドットブックの表示はきれいでした。現在、主に流通しているe-pubファイルの表示は、正直、あまり美しくありません。でもこういうのは慣れなんですね。歴史は繰り返すと言いますが、デファクトスタンダードになってしまえば、クオリティは関係なくなるのだなと。

電子書籍に手ごたえを感じたのはいつ頃ですか?

三宅編集長 最初の半額セール(※2015年12月)で、こんなに売れるんだとのけぞりました。以降、たまたまヒット作が重なったこともあり、そのパワーを痛感し続けています。便利なものがあれば、人は必ずそちらに流れるのだなと。後戻りはできないですよね。

当時の予想と現在の状況を比較してみていかがですか。

三宅編集長 予想以上に普及したと感じています。専用端末もそうですが、それ以上にスマホやタブレットの普及が影響を与えているように思います。私も基本、スマホで読んでいます。キンドルを持ち運ぶのは面倒なので。

今後の電子書籍についてどう思われますか?

三宅編集長 映画や音楽同様、サブスクが中心になっていくのではないでしょうか? 新刊が必ずサブスクに入れば、流れは一気にそちらに傾くように思います。もちろん、紙、アラカルト、サブスク、トータルで売り上げが最大になるようにしなくてはなりません。

ありがとうございました。売上最大化に全力で努めます……!!

2、当時の光文社新書

電子書籍元年を迎えつつ、当時の主なヒット作をご紹介いたしましょう。まだまだ紙ベースの時代ですので、紙書籍としてのヒット作(累計部数順)です。

『街場のメディア論』内田樹(2010年8月)
『名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語』中野京子(2010年5月)
『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』大鐘良一(2010年6月)
『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる』奥村佳史(2009年11月)
『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』酒井穣(2010年1月)
『一億総ガキ社会』片田珠美(2010年7月)
『バルサ対マンU』杉山茂樹(2010年3月)
『日本の大問題が面白いほど解ける本』髙橋洋一(2010年5月)
『日本人だけが知らない 日本人のうわさ』石井光太(2010年2月)
『日本経済復活 一番かんたんな方法』勝間和代(2010年2月)

お、名画で読み解くシリーズが!中野京子さん『名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語』がありますね。息の長い人気シリーズであることがうかがわれます。

3、光文社新書の電子書籍ベスト20

それでは光文社新書の電子書籍、2010年からの現在までの累計、ベスト20をご紹介いたしましょう。じゃじゃん。(これ、もしかして公開するのは初めてかも。つまり、本邦初公開!)

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おお、世界のエリートとバッタ強し!
アランちゃん8歳から電子書籍は始動している、そして電子書籍ユーザーが増え始めたころからの売れ筋本が強いという傾向もあり、紙書籍とはまた異なるランキングになっているのではと思われます。

4、光文社新書の電子書籍あれこれ/発売日と各種サービス

①光文社新書の電子書籍の発売日っていつなの?
昔は紙書籍の発売からちょっと遅れて電子書籍発売、ということが多くありましたが、実は現在、光文社新書で電子書籍化されるものは原則、紙書籍の発売時に電子発売です。紙の発売日に電子配信開始、発売日に間に合わないもの(……むにゃむにゃ)は同じ月内に電子配信開始です。
紙の発売日に間に合うよう、毎月、佐藤は編集部と制作・納品担当者にエールを送っております。ちなみに2021年9月新刊はすべて、紙の発売日に電子配信開始できました。編集部の皆様、ご協力ありがとうございました!

②光文社新書が読めるサブスクリプションサービスは?
三宅編集長のお話にあったサブスク。動画、音楽などの配信サービスでいまや欠かせない存在ですね。私もAmazonプライム、U-NEXT、NETFLIX、KindleUnlimited、Book☆Walkerさんの読み放題を利用しています。
それでは、光文社新書が読めるサブスクをご紹介いたしましょう。

KindleUnlmited 
光文社新書、実は600冊以上エントリーしてます。かなりたっぷり。あれもこれも、読めてしまう状態。しかし、探すのも大変ですよね?そんなわけで
KindleUnlimitedで直近30日間で最も読まれている光文社新書をご紹介します。2021年8月20日~9月18日の30日間にKindleUnlimitedで最も読まれた光文社新書5冊です!

第1位!『外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~』

第2位!『タリバン』
(紙書籍、最近重版しました!そちらもよろしくです!)

第3位『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』

第4位『運気を磨く』

第5位『わかったつもり』

どうでしょう?なかなか豪華なラインナップですよね?ぜひともご利用くださいませね!

SlowNews
ノンフィクションの傑作や話題の本、国内外の長編記事など厳選したコンテンツ記事がサブスクリプションサービスで読むことができます。光文社新書も対象に。詳しくはこちらから↓


アランちゃん8歳、光文社新書電子書籍始動の年、ということで電子書籍に関する話題を光文社電子書籍担当の佐藤がお届けいたしました。

まだまだお伝えしたいことがたくさんありますのに……!と思いつつ、またそれは別の機会に。
皆様、これからも光文社新書を何卒よろしくお願いいたします!

6、アランちゃん8歳時のこの一冊

光文社新書の電子書籍はここからはじまりました。

7、前回はこちら

8、バックナンバーはこちら






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