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森本恭生『西洋音楽論』

彼らは五線記譜法という、これも他の地域には全く見られない方法で、音楽を記す手段を開発した。これでヨーロッパ音楽は、民族を超えて伝わってゆく。ヨーロッパという、それほど大きくない地域にある、多様な民族音楽の一般化に成功したのだ。

古荘純一『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』

閉塞した時代に生まれてきたのは彼らのせいではないのに、こういった時代状況の中で、我々大人たちは、子どもたちに、今のままではダメだ、ダメだ、という言外のメッセージを送りつづけているのではないでしょうか。

菊原智明『あんな「お客」も神様なんすか？』

売れる営業マンと売れない営業マンで、トークや売り方に差があるのかと問われれば、その差はほとんどないのです。
売れない営業マンと売れる営業マンの間に存在する決定的な差とは、「利他の精神」、それにもとづく「覚悟」と「確信」に集約することができます。

山際素男『マハーバーラタ』

この物語を語り伝えたのは、スータといわれる非バラモンカースト集団の一つである吟遊詩人たちである。インド中を旅して語り継ぐ彼らの周りには低カーストの民衆が大勢集まり、共に物語を楽しみ、各地にある古い伝承世界が長い時間をかけて混ざっていったにちがいない。

竹内薫『９９・９%は仮説』

もしかしたら、みなさんは科学の延長線上に真理というものがあると思っていたかもしれません。でも、ちがうんです。
科学と真理は、近づくことはできてもけっして重なることはできない、ある意味とても切ない関係なんです。

木山泰嗣『弁護士が教える  分かりやすい「所得税法」の授業』

税金には計算が必要ですが、それができることには格別の意味はないのです。（中略）わたしたち人間が身につけるべきは、計算をするまえの税金の仕組みや考え方です。本当に税金で大事なことは、その税金を定めた法律の条文をきちんと読んで、解釈をすることなのです。

宇多川久美子『薬を使わない薬剤師の「やめる」健康法』

もちろん、薬はすべて役に立たない、などと言うつもりはありません。急に倒れたり事故に遭ったりしたとき、薬なくして回復は望めないでしょう。緊急事態に薬は必要不可欠です。けれども、緊急事態でない場合には、また別の考え方があるはずです。