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高橋昌一郎の「視野を広げる新書」

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知的刺激に満ちた必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介。あらゆる分野の専門家がコンパクトに仕上げた新書で、多種多彩な世界に「視野」を広げます。
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記事一覧

なぜ「オリンピック」が腐敗してしまうのか?|高橋昌一郎【第30回】

オリンピックの魅力と腐敗普段はテレビを見ない私も、オリンピックが始まるとテレビの前から離…

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なぜ知識人が「エセ治療」に騙されるのか?|高橋昌一郎【第29回】

「がん免疫細胞療法」は効かない!川島なお美氏は、テレビドラマ『失楽園』で主演し、妖艶な演…

光文社新書
2週間前
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近未来の「宇宙戦争」が起こったらどうなるのか?|高橋昌一郎【第28回】

「SFプロトタイピング」ある研究会に向かうため車を運転していると、突然カーナビがフリーズし…

光文社新書
3週間前
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日本で「安楽死」を合法化すべきか?|高橋昌一郎【第27回】

「安楽死」の「些末化」「安楽死(euthanasia)」という言葉の語源は、ギリシャ語の「良き(eu…

光文社新書
1か月前
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なぜ「進化論的アプローチ」が流行するのか?|高橋昌一郎【第26回】

進化論の3つの「呪い」一般に「科学」の最大の特徴は時間的な「更新性」である。科学者は、最…

光文社新書
1か月前
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どうすれば日本の若者を「抑圧」から解放できるのか?|高橋昌一郎【第25回】

「民主主義」の基盤は「ロジカルコミュニケーション」私は長年に渡って大学やカルチャーセンタ…

光文社新書
1か月前
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なぜ倫理学は「つなわたり」になってしまうのか?|高橋昌一郎【第24回】

現代社会に「徳倫理」は可能か?哲学を創始したソクラテスは、人生において最も重要なことは「魂の健康」だと主張した。そのために彼が何よりも必要だと考えたのが「徳(アレテー)」である。よく生きるためには、「徳」で「魂」を磨かなければならない。そして、よく死ぬために、よく生きることが大切だとソクラテスは結論づけた(古代ギリシャ哲学については拙著『自己分析論』(光文社新書)をご参照いただきたい)。 ソクラテスにとって、世俗的な人間が最も求める優れた容姿や豊富な財産、仕事上の成功や身体

なぜ「分子生物学」が希望をもたらすのか?|高橋昌一郎【第23回】

ゲノム医療の重要性と懸念最新作『天才の光と影:ノーベル賞受賞者23人の狂気』(PHP研究所)…

光文社新書
2か月前
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能力はどこまで「遺伝」の影響を受けるのか?|高橋昌一郎【第22回】

行動遺伝学が提起する「生き方」1つの卵子と1つの精子が受精して1つの受精卵が生じる。この受…

光文社新書
2か月前
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なぜ日本は「詭弁社会」になってしまったのか?|高橋昌一郎【第21回】

「ウソ」と「詭弁」という「二匹の怪物」「【聞かれても答えない国家】国会の答弁拒否。過去最…

光文社新書
3か月前
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東大入試に「女性枠」を設けるべきか?|高橋昌一郎【第20回】

「アファーマティブ・アクション」の論争私事で恐縮だが、長女が今春から東京大学に進学したば…

光文社新書
3か月前
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なぜ「法の番人」が腐敗してしまうのか?|高橋昌一郎【第19回】

警察・検察・法務省・裁判所の腐敗日本で新たに警察職員となった者は、次の宣誓書を任免権者に…

光文社新書
3か月前
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何が「暗殺」に駆り立てるのか?|高橋昌一郎【第18回】

自殺者の隠れた動機1903年5月21日、飛び級で通常よりも1年以上早く旧制第一高等学校(現在の東…

光文社新書
4か月前
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なぜ「報道の自由」が弾圧されるのか?|高橋昌一郎【第17回】

命を賭けて弾圧と闘うジャーナリスト現在、日本には約800の「記者クラブ」がある。国会や省庁、政党や業界団体、警察や裁判所など、全国各地の団体内部に設置されている。これらの記者クラブの大多数は、専用の「詰所」を取材対象側から無償で割り当てられ、当局からプレスリリースのような情報を独占的に貰っている。主要メディアが同時期に同じニュースを流すのは、記者クラブで当局から同じ情報を得ているためである。記者クラブに所属しない海外記者やフリージャーナリストは、当局からは何も情報を与えられず