「生命誕生」は奇跡なのか、必然なのか?|高橋昌一郎【第36回】
待ち遠しい「ドラゴンフライ計画」「生命の起源」に関しては多種多様な議論があるが、多くのデータを検証した結果、時期的には今から約44億年前の地球に最初の生命が誕生したという点でおよその意見が一致している。この時点の原始地球の大気は、主として水素とメタンとアンモニアであり、そこに彗星や小惑星が衝突を繰り返した。とくに水分を含んだ大量の隕石が落下した結果、海が形成されたと考えられている。
1953年、シカゴ大学の化学者スタンリー・ミラーは、水素とメタンとアンモニアを無菌化したガラ