子どもに「助けてくれ」と言えない理由、老親の窮状に気づけない理由|『長寿期リスク』春日キスヨ
60代女性PKさんが姪の立場で関わることになった、叔母夫婦と息子たちの話である。
PKさんが、叔母夫婦に深く関わり始めたのは、叔母が83歳、叔父が91歳のとき。叔母夫婦は、若い頃から続ける社会活動に、80歳を過ぎても参加し続け、料理上手の叔母の自慢は「食事づくりも家事もちゃんとしている」だったという。
60代の息子2人は、県外に住んでいる。PKさんは、叔母が77歳の頃、「もの忘れがあるのでは」と感じたことがあったそうだが、「叔父がしっかりしているので大丈夫だろう」、そう思