『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』本文公開③
前回の大統領選の年の6月、全く無名の男性が書いたメモワール(回想録)が刊行され、大ベストセラーとなりました。J.D.ヴァンス著の『ヒルビリー・エレジー』です。なぜこの本が注目を浴びたかといえば、トランプ大統領の主要な支持層と言われる白人貧困層=「ヒルビリー」の実態を、当事者が克明に記していたためでした。それから4年、大統領選を前に再び本書がクローズアップされています。11月24日は、ロン・ハワード監督による映画もネットフリックスで公開されます。本連載では、本書の印象的な場面を