森川友義の恋愛学で読みとく「文豪の恋」

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『風立ちぬ』が示す4つの視点から、幸せな夫婦のあり方について考える #9_2

宮崎駿監督が映画『風立ちぬ』の着想を得たことでも知られる、堀辰雄の不朽の名作『風立ちぬ』。長らく生と死の意味を問う小説として知られてきましたが、実は「結婚」という視点に着目すると、作品の新しい魅力が浮き彫りになるものでした。後編では、『風立ちぬ』が示唆する「幸せな夫婦」のあり方について考察していきます。

前編はこちら。

その① 夫婦関係が長期的でないこと

『風立ちぬ』の場合、2人の関係は短期

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堀辰雄『風立ちぬ』 は夫婦間の幸福を描ききった小説として再評価されるべきだ #9_1

さて、この連載もいよいよ最終回です。最後は、堀辰雄『風立ちぬ』を採り上げたいと思います。

これはいままで解説してきたどの作品とも似ていない、特異な恋愛小説です。何が特異かというと、恋愛というよりも「結婚」に重きをおいた内容だからです。

この作品で問われているのは、夫婦間における「愛」と「幸福」です。読者のみなさんが結婚されているならば、この2つがどれだけもろく貴重なものかご理解いただけると思い

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アランちゃんと一緒に喜んでいます!
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