指揮者の仕事術|馬場紀衣の読書の森 vol.70
楽器は弾けないけれど、音楽を聴くのは好き。歌うことはしないけれど、歌を聴くのは好き。だから楽器に触らず、声も小さい私にとって、音楽は手の届かない、まさに天上のものだ。音楽を作るすべての人たちに、私は憧れずにはいられない。音楽を聴いているとき、私は音に身を任せてしまっているので、ぼーっとしている。だけど、本を読んでいる時は意識がしっかりしているので、人間には、利き手ならぬ利き耳というものがあるらしいことを、この本を読んではじめて知った。とはいえ、音楽については知らないことばかり