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高橋昌一郎の「視野を広げる新書」

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知的刺激に満ちた必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介。あらゆる分野の専門家がコンパクトに仕上げた新書で、多種多彩な世界に「視野」を広げます。
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#光文社新書

ネット社会における「世論」とは何か?|高橋昌一郎【第41回】

「ネット世論」は「世論」ではない古代ギリシャ哲学者プラトンの「洞窟の比喩」によれば、人間…

光文社新書
12日前
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なぜ「袴田事件」が生じてしまったのか?|高橋昌一郎【第38回】

「冤罪」を生み出す「認知バイアス」終戦直後の日本では荒廃した社会を反映した犯罪が増加し、…

光文社新書
1か月前
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なぜ「経済学」に疑念が生じるのか?|高橋昌一郎【第37回】

「効率性」と「公平性」の二本立て構造読者が小学生だとする。先生が「お楽しみ会」のゲームを…

光文社新書
1か月前
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「デジタル不老不死」は可能か?|高橋昌一郎【第35回】

「マインド・アップロード」!2020年5月、AmazonがSFのコメディ・ドラマ「Upload(日本語版タ…

光文社新書
2か月前
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そもそも「アファーマティブ・アクション」とは何か?|高橋昌一郎【第34回】

「多様性」と「アファーマティブ・アクション」の矛盾「アメリカ合衆国第36代リンドン・ジョン…

光文社新書
2か月前
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なぜ「戦争ミュージアム」に存在意義があるのか?|高橋昌一郎【第33回】

「地図から消された島」毎年春になると旅行社から大学に各種「ゼミ合宿」のパンフレットが送ら…

光文社新書
3か月前
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なぜ「BBCだけ」が伝えてNHKが伝えないのか?|高橋昌一郎【第32回】

不偏不党の「公共放送」の意味1999年から2000年にかけて、『週刊文春』が「芸能界のモンスター」というタイトルで14週にわたってジャニー喜多川の「性加害」を追及した。喜多川といえば、「ジャニーズ事務所」の創業者として代表取締役社長に就任し、「最多第1位シングル」「最多第1位アーティスト」「最多コンサート」のギネス記録を達成した「芸能界の神様」である。文春は、その喜多川が1960年代から少年たちを虐待していた実態を10人以上のアイドルの証言を元に暴露したのである。 一連の記

なぜ「教師の疲弊」が見過ごされているのか?|高橋昌一郎【第31回】

義務教育の現場中学校・高等学校の英語の教員免許を取得した優秀な卒業生がいる。彼女は、東京…

光文社新書
3か月前
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なぜ「オリンピック」が腐敗してしまうのか?|高橋昌一郎【第30回】

オリンピックの魅力と腐敗普段はテレビを見ない私も、オリンピックが始まるとテレビの前から離…

光文社新書
4か月前
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なぜ知識人が「エセ治療」に騙されるのか?|高橋昌一郎【第29回】

「がん免疫細胞療法」は効かない!川島なお美氏は、テレビドラマ『失楽園』で主演し、妖艶な演…

光文社新書
4か月前
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近未来の「宇宙戦争」が起こったらどうなるのか?|高橋昌一郎【第28回】

「SFプロトタイピング」ある研究会に向かうため車を運転していると、突然カーナビがフリーズし…

光文社新書
4か月前
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日本で「安楽死」を合法化すべきか?|高橋昌一郎【第27回】

「安楽死」の「些末化」「安楽死(euthanasia)」という言葉の語源は、ギリシャ語の「良き(eu…

光文社新書
5か月前
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なぜ「進化論的アプローチ」が流行するのか?|高橋昌一郎【第26回】

進化論の3つの「呪い」一般に「科学」の最大の特徴は時間的な「更新性」である。科学者は、最…

光文社新書
5か月前
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どうすれば日本の若者を「抑圧」から解放できるのか?|高橋昌一郎【第25回】

「民主主義」の基盤は「ロジカルコミュニケーション」私は長年に渡って大学やカルチャーセンターで「ロジカルコミュニケーション」を提唱している。その対極に位置するのが、いわば「相手を黙らせるコミュニケーション」である。こちらは、自己主張を大声で述べ、相手の発言を平気で遮り、自分の立場は絶対に譲らず、場合によっては相手を嘲笑したり罵倒したりして、相手が黙り込むと「はい、論破!」と勝ち誇るというタイプである。 テレビやネットの討論番組などの悪影響もあるのか、このような「論破」こそが「