時代を動かし、時代に翻弄される編集者たち……【第4回】世界の編集者の読書論(3)――アメリカ、イギリス|駒井稔
イギリスのパーティでの思い出
出版における最大のマーケットは英語圏ですが、その英語圏であるイギリスとアメリカの「出版社回り」は、翻訳に携わる編集者であれば必ずすべき仕事であることはすでに書きました。ブックフェアに参加するだけでなく、出版社や版権エージェントのオフィスを訪問して、これから刊行される本の説明を聞くのです。
印象に残っているのが、出版社で開かれるパーティです。日本の出版界のパーティはホテルなどで開催されることが多いのですが、欧米では、自社の広い部屋を開放して、ケ