○千万円? ○億円? ヴァイオリンがヴァイオリニストを選ぶ|本間ひろむ
リチャード・ブローティガンの短編集『芝生の復讐』に収録されている『スカルラッティが仇となり』という短編小説(というか掌編ですね)の全文である。
いきなり物騒な話で恐縮だが、彼女が手にした拳銃は空っぽだった。ということは、6発しか装弾できないリボルバーだとしても、ヴァイオリンの稽古をしていた男は6発の弾丸を喰らっていたことになる。彼女の怒りの熱量を考えると、どれだけひどい音だったんだろうと思ってしまう……。
ピアノはその美しいキーを指で叩くだけできれいな音が出る。
しかし、