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第6回 藤本由香里が切り拓いた少女漫画評論の可能性|三宅香帆
少女漫画評論は、少ない?ひとつの個人的な思い出話から始めたい。
もう一度断るが、ものすごく個人的な話なので、興味のない方は読み飛ばしてほしい。
で、個人的な話なのだが(三回目)、以前SNSに「少年漫画評論と比較し、少女漫画評論は全然ない」と書いたら、やたら怒られたことがある。
バカを言うな、少女漫画評論はたくさんあるだろう、少年漫画評論と比較して統計をとったことがあるのか、少女漫画評論を読ん
家オクトーバーフェスト2022|パリッコの「つつまし酒」#180
10月と言えば 朝起きて窓を開けると、どこからともなくふわりと甘い金木犀の香り。おや? とカレンダーに目をやると、早いもので、明日からもう10月ですか。いや〜、早いものですねぇ……いやいや! 早いものすぎない!? え、もう10月なの!? 今年、今まで、なにして過ごしてたっけ?
あ〜、嫌んなっちゃうなぁ、歳をとると、月日の経つのがどんどん早くなって……って、やばいやばい。このままだと、書こうと思え
Q3「パンクスは、なぜトゲトゲ(スパイク)の付いた革ジャンを着るのか?」——『教養としてのパンク・ロック』第7回 by 川崎大助
過去の連載はこちら。
第1章:なぜなにパンク・ロック早わかり、10個のFAQ〈4〉Q3「パンクスは、なぜトゲトゲ(スパイク)の付いた革ジャンを着るのか?」
今日の我々が知る、尖ったスパイク(Spike)、もしくはスタッズ(Studs)が打たれたレザー・ジャケットのスタイルも、ハードコア・パンクから発展していった。代表的なもののひとつを、同シーンの先駆けとなったバンド、ディスチャージのデビュー
そう出来の悪い小説ではなかったが……――エンタメ小説家の失敗学32 by平山瑞穂
過去の連載はこちら。
平山さんの最新刊です。
第6章 オチのない物語にしてはならない Ⅱ『桃の向こう』
結果として『野性時代』に掲載された短篇小説『桃の向こう』は、こういう内容である。
――大学生・来栖(くるす)幸宏は、同じ講義を受講していた女子学生・仁科煌子(あきこ)に惹かれ、親しくなっていくが、デートを重ね、キスを交わす間柄にまでなっていながら、彼氏・彼女として相手を束縛しながらつ