光文社新書
光文社新書の公式noteです。2021年10月17日に創刊20周年を迎えました。光文社新書の新刊…
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記事一覧
1:日本パンクのゆりかごは、『ポパイ』と『ミュージック・ライフ』と原宿だった——『教養としてのパンク・ロック』第33回 by 川崎大助
過去の連載はこちら。
第5章:日本は「ある種の」パンク・ロック天国だった1:日本パンクのゆりかごは、『ポパイ』と『ミュージック・ライフ』と原宿だった
「東京ロッカーズ」
最後に日本におけるパンク・ロック受容史をまとめてみよう。端的に言って、非英語圏であり非欧米圏でもある国と地域のなかで、ここまで巨大なる「広義の」パンク・ロック文化が花開いた例はほかにない。ある意味一時期の日本とは、豊かすぎ
チャールズ・ブコウスキー『郵便局』(都甲幸治 訳)|馬場紀衣の読書の森 vol.4
これまでに読んできた本はこちら
少女、と呼ばれるような年齢のころにチャールズ・ブコウスキーに出合っていなくて、ほんとうに良かったと思う。アメリカ文学を読みだしてから、わたしが『郵便局』に出合うまでにはかなりの時間があった。でも、こういう力強い文章の小説は、いっぺんに読んではいけないな、と思う。なぜなら、作者が結末まで読者を離してくれないから。少しずつにしないと、最後のページをめくり終えたあとにや
6:フェミニスト・パンクもオルタナティヴ・ロックも、ポストパンクが加速した——『教養としてのパンク・ロック』第32回 by 川崎大助
過去の連載はこちら。
第4章:パンクが死んでも、パンクスは死なない6:フェミニスト・パンクもオルタナティヴ・ロックも、ポストパンクが加速した
かつて「女性」は主役になれなかった
多種多様なるポストパンクの動きのなかで、後世への影響という点で絶対に無視できないのが「女性アーティストの躍進」だ。たとえば2020年代の今日において、米英ポップ音楽界のメインストリーム領域で女性アーティストが大活躍