光文社新書
数々の極地・僻地に赴き、想像を超える景色に出会ってきたネイチャー・フォトグラファーの上田優紀さん。ときにはエベレスト登山に挑み、ときにはウユニ塩湖でテント泊をしながら、シャッターを切り続けてきました。振り返れば、もう7大陸で撮影してきているかも!? そこで、本連載では上田優紀さんのこれまでの旅で出会った、そして、これからの旅を通して出会う、7大陸の数々の絶景を一緒に見いきます。まだ見ぬ景色を求めて——。いざ出発!
知的刺激に満ちた必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介。あらゆる分野の専門家がコンパクトに仕上げた新書で、多種多彩な世界に「視野」を広げます。
毎月の新刊についての記事をまとめたマガジンです。なお、光文社新書では毎月16〜19日くらいに、5冊前後の新刊を発行しています。
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人生は辛い。未来への不安は消えない。世の中って甘くない。 けれども、そんな日々の中にだって「幸せ」は存在する。 いつでもどこでも、美味しいお酒とつまみがあればいい――。 混迷極まる令和の飲酒シーンに、颯爽と登場した酒場ライター・パリッコが、「お酒にまつわる、自分だけの、つつましくも幸せな時間」について丹念に紡ぐ飲酒エッセイ、待望の連載再開!
「SFプロトタイピング」ある研究会に向かうため車を運転していると、突然カーナビがフリーズした。初めて行く場所で迷っては困るので、慌てて車を歩道側に寄せてハザードを点滅させる。携帯電話でグーグルマップを開くが、なぜかこちらも画面が固まっている。仕方がないので研究会の主催者に電話するが、何度かけても通じない。 周囲を見渡すと、他の車も次々と歩道側に停車し始める。高架線を見ると新幹線車両が止まっている。車から降りて後方の海側を見ると、モノレールも緊急停止らしい。この時点で日本全国
映えとマウントなしの「本気」参拝へ 日本の神社の最高峰である伊勢神宮。かつてお伊勢参りは日本人の一生の夢でしたが、今は新幹線や近鉄を乗り継いで比較的スムーズに参詣できるようになりました。それでも、乗り換えが面倒とか名古屋からも遠くて行くのが大変、と言っている人がいて現代人は贅沢です。 私はここ数年、何かに呼ばれるように毎年伊勢の神宮に参拝していました。しかし友人知人とのお伊勢様参りは、友人たちが5分おきに延々と映え写真や動画を撮っていて、なかなかお参りに集中できないという
ほんとうは失礼なことかもしれないのだけど、美しい女性を見ると振りかえらずにはいられない。ほんの一瞬、すれ違いざまに受けとることのできる美しさには、だいたい2種類しかないと私は思っていて、ひとつは肌が美しいこと。もうひとつは、髪が美しいことである。 それで、その、髪についての本である。体のなかでも髪、というのは異質な部分だ。人の一部でありながら血の一滴も流すことなく、いとも簡単に切り離せてしまえることが関係しているのかもしれない。それに、生き物じみているところ。目には見えない
小川洋子の作家活動を最初から追いかけるには遅れての出発になってしまったけれど、これまで出版された全小説をすべて読むのに間に合ったことは、幸運だと思う。一読者として新しい小説を待つ楽しみと、くりかえし読むという喜びの、両方を味わうことができるのだから。 本書は、その小川洋子の作品と創作が語りつくされた一冊。なにせ海燕新人賞を受賞した「揚羽蝶が壊れる時」にはじまり、そして本来ならデビュー作になるはずだった「完璧な病室」から「掌に眠る舞台」にいたるまで、ほぼすべての小説についての
ハンバーグ作りのハードル 家で作る料理のハードルにおいて、「ハンバーグ」ってけっこう高くないですか? 焼肉ならば、フライパンやホットプレートで肉を焼けばいいだけ。けれどもハンバーグは、ひき肉にどんな要素を加えれば正解なのかがわからないし、どんな焼きかたが正解なのかがわからないし、無数にあると噂されている“肉をふっくらジューシーに仕上げる裏技”の、どれをどう採用していいかもわからないし。 けれども近年、主に「娘が好きだから」という理由でハンバーグを作る機会が増え、そのたびにハ
「安楽死」の「些末化」「安楽死(euthanasia)」という言葉の語源は、ギリシャ語の「良き(eu)死(thanatos)」にある。現在は、一般に「人間としての尊厳を守り、苦痛のない良き死」を「第三者に依頼する」という意味で用いられている。仮に回復の見込みのない不治の病に罹った患者が自ら命を絶てば、それは「自殺」である。しかし「安楽死」には本人以外の医師や家族などの第三者が介在するため、刑法上は「自殺幇助罪」や「殺人罪」との関連が議論されることになる。(安楽死に関する議論は